哲学

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物質はモナド共通の夢~ライプニッツ~

ドイツ生まれの哲学者ゴットフリート・ヴィルヘルム・ライプニッツは、14歳で大学に入学、博士課程を22歳という若さで修了。    その後は何人者貴族に仕えて、図書館長、外交官、鉱山技師…など幅広くジャンルで活躍することになる人物です。    ...
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マルクス「まずは身近な労働の搾取が見えるこの章から読むと良い」~資本論⑦~

(↑前回記事)    前回の記事では資本家と労働者の関係についてまとめていきました。   資本家は+αの利益を追求し、その利益を出すのは労働者になる……。    労働者がある一定以上働くと、その分が+α(剰余価値)として資本に変わっていく…...
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経験で知る知識~ア・ポステリオリ~

ア・ポステリオリ ア・ポステリオリとは、ラテン語で“より後に、後天的に”の意味を持ちます。    ア・プリオリ(経験に基づかない知識)↓とは逆の概念です。   経験をした後、後天的に身につく知識や認識をア・ポステリオリと呼ぶことが多いです。...
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経験はしていないが知っている知識~ア・プリオリ~

今日私たちが得ている知識の大半は、過去の経験に基づくものです。    例えば毎日太陽が昇ることを知っているのは、実際に外で起こっている事実を見て知っているからです。    植物が成長する基本が太陽と水であることを知っているのは、そういった事...
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資本を生み出す労働~資本論⑤~

(↑前回記事)   前回までの資本論では、“貨幣と資本の違い”についてまとめていきました。   資本=増える貨幣とまとめましたが、本来等価交換が基本である流通の中でどうやって資本が増えるのか…。   今回の資本論は増えた分の貨幣…その名も“...
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資本とは増える貨幣である~資本論④~

(↑前回記事)      前回の記事では金属が貨幣になった理由をまとめていきました。    量や重さが表しやすく、分割と合体が簡単で、大きさによって質が変わらないという特性が、ものの価値を計るのにぴったりだったのですね。    また貨幣には...
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貨幣に備わる二つの機能~資本論③~

(↑前回記事)    カール・マルクス(1818~1883年)    前回の記事では商品と貨幣についての関係をまとめていきました。    貨幣は商品を計ることができる便利なものです。    しかしそれによって商品の裏にあるはずの労働の価値が...
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貨幣によって見えなくなる労働~資本論②~

前回では資本論を語る上で重要になる、商品と価値についてまとめていきました。    商品とは使用価値と価値があってこそ商品と言えることを、ものの交換や労働の量の説明とともに明らかにしました。    今回はその使用価値と価値を表す“貨幣”につい...
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古代エジプト人の死生観~死者の書~

古代エジプト人々は、人間は五つの要素によって構成されていると考えました。    ・カー(魂や生命力) ・バー(性格や個性) ・レン(この世の名前) ・シュト(心の影) ・イブ(心臓)    人は死後、永遠の命を持って生き返ると信じられていま...
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資本論の完成~カール・マルクス後編~

の続き…。     若かりしマルクス 前回の記事では、マルクスの若い頃についてまとめました。   若いうちから他国の革命や政府による社会行動の抑制を経験したからか、素行は良くなかったようです。 しかし彼が俯瞰した視点から国を見ることができた...
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プロイセンの問題児~カール・マルクス前編~

今回のテーマは社会主義、共産主義の思想を世に広めたドイツ(プロイセン)出身の思想家カール・マルクスについてです。    やがて国家をも動かすほどの影響力を持った彼の思想について触れていきたいと思います。    この記事ではマルクスという人物...
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「聖書は人が作った文書として見るべきだ」~スピノザ~

スピノザ 盲 目に神を信じるのではなく、自ら考えるのだ。   1670年、バールーフ・デ・スピノザ(1632~1677年)は自身が刊行した"神学・政治学”の中で、聖書を特別扱いするのではなく人間が作った文書として見るべきであると訴えました。...
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我思う、故に我在り~ルネ・デカルト~

以前、神の存在証明↓にて触れたルネ・デカルト。 アウトプットついでに、彼についてもう少し掘り下げていこうと思います。   ルネ・デカルト デカルト 我思う、故に我在り フランスのラ・エーに生まれたデカルト。    哲学(科学)や数学分野の著...
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早すぎた原子論者~デモクリトスの原子論~

原子の組み合わせで物が形作られていることは、今となっては当たり前のことです。   哲学が始まったばかりの2400年以上も前、 「この世は原子でできている」 と論じた哲学者がいました。   彼の名はデモクリトス。   哲学界では有名なソクラテ...
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哲学の黎明期~古代中世哲学~

西洋哲学における中世は、紀元前5世紀~ルネサンスが始まる前の15世紀頃と言われています。   ルネサンス前のヨーロッパは、キリスト教カトリック的支配の影響によって、多くの文化が停滞したと言われています(暗黒時代)。   学問分野では目立った...
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…よって神は存在する!~神の存在証明~

神を信じる人もそうでない人も、その存在ついて論じることは多くあります。   アリストテレス以来、多くの哲学者が神の存在を証明しようとしてきました。    神の存在証明 哲学者が考えた神の存在証明は、大きく分けて3種類あります。    ①本体...
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美味いものは、たまに食べるから美味い~エピクロス派~

エピクロス派とは、紀元前4世紀ごろに哲学者エピクロスが開いた哲学一派です。   信奉者は共同生活を営み、政治活動からは身を引いていました。   この世に存在するものは原子と虚空だけだと信じていたエピクロス派。   霊魂なども原子であると考え...
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例え拷問を受けていても幸福~ストア派~

ストア派とは、紀元前3世紀から紀元前2世紀にかけて盛んになった哲学一派です。   古代ギリシャの時代に存在したと言われるゼノンから始まった思想で、禁欲主義的な考え方です。 ゼノン ストア派は、生物は受動的な物質と能動的な力(プネウマ)とで構...
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人は生まれながらにして知ることを欲する~アリストテレス~

アリストテレス アリストテレス(紀元前384~322)はギリシャ北部にあるマケドニアで生まれた哲学者です。   アテネのプラトンが開いた学園アカデメイアで学び、プラトンの死後は自身がリュケイオンという学園を開きます。   当時のアテネは生物...
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我々は影を見ているに過ぎない~洞窟の比喩~

プラトンの洞窟の比喩 「人間は、地下にある洞窟で生活しているようなものである。」 「その洞窟は、入り口の奥行が長く、そこから光が洞窟の幅いっぱいに奥まで差し込んでいる。」 「そこに住む人々は、子どものころから足と首を縛られ固定されており、正...
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人は生まれたときにイデアの全てを忘れている~イデア~

イデア この世に美しいものはなぜ美しいと感じるのでしょう?    プラトンはこの世界の理の外に「美しいというイデア」が存在していて、そのイデアがこの世界の「美しい」という感覚に関係していると主張しました。 プラトン 更にこの美のイデアと同様...
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死の直前まで哲学の議論をしていた男~ソクラテス~

ソクラテス(紀元前470~前399) ソクラテスは、西洋哲学の創始者だと考えられていますが、実は本人は書物などを書き残したりすることはありませんでした。   ソクラテスについては、他人が見聞きしたことから間接的にしか知ることができません。 ...
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目にしている物事と実在しているものの根本は…?~現象と実在~

現象と実在 哲学の歴史を通して常に大きなテーマとなっているのが、この現象と実在です。   ソクラテス以前(紀元前470年より前)の哲学者たちは、いつも自分たちが目にしている物事と、実在しているものの根本は大きく違っていると思っていました。 ...