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【研究】カフェインレスコーヒーはコーヒーの禁断症状を抑える【要約】

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朝、コーヒーの香りで目が覚め、飲んで頭をシャキっとさせる。

 

そんな習慣がついている方は多いと聞きます。

 

自分も寝起きコーヒーが習慣化されている者の一人です。

 

今回はそんなコーヒーとカフェイン依存の研究についてのお話し。

 

カフェインの離脱症状でお悩みの方は役立つかもしれません。

 

2月14日にシドニー大学から投稿された記事からまとめていきます。

  

参考記事)

Decaf kills coffee withdrawal symptoms

参考研究)

Reduction in caffeine withdrawal after open-label decaffeinated coffee

 

 

カフェインレスコーヒーのプラシーボ効果

 

シドニー大学が実施した研究では、カフェインレスのコーヒーを飲んだ後の人が、頭痛や疲労、機嫌の悪さ、過敏症などのカフェイン離脱症状にどのような影響があるかを調べました。

 

その結果、カフェインレスであるかを認識しているかどうかに関係なく離脱症状が軽減されたことが分かりました。

 

研究では1日に3杯以上のコーヒー飲む61人に対して調査が行われました。

 

彼らはコーヒーを断って24時間経った後、3つのグループに分けられ飲料を与えられました。

 

グループ①

カフェイン抜きのコーヒー

※カフェイン抜きと伝えられている

 

グループ②

カフェイン抜きのコーヒー

※カフェイン“入り”と伝えられている

 

グループ③

  

それぞれの飲料を与えられた45時間後、全ての参加者に禁断症状の評価を求めました。

 

研究者が「カフェイン入り」と嘘を伝えたカフェインレスコーヒーを飲んだグループ(グループ②)は、薬理学的な理由がないにもかかわらず、カフェインの離脱症状が大幅に減少したと報告しました。

 

     

グループ①での面白い反応

 

ここで興味深い発見がありました。

 

それはカフェインレスであることを伝えたグループ①でも、禁断症状が軽減していたことです。

 

このタイプの反応は非盲検プラシーボ効果として知られており、参加者が実験の意図を理解をしていたとしても反応が起こる現象です。

 

参加者は、飲み物を飲む前にそれぞれの飲み物がカフェイン離脱をどれだけ軽減できるかを評価するように求められました。

 

当然、カフェイン入りのコーヒーが最も離脱症状を軽減するだろうと予想されました。

 

一方、カフェインレスコーヒーと水では、水の方が離脱症状をより軽減できると予想されました。

   

結果は彼らの予想に反し、水を与えられたグループの離脱症状は全く減少せず、デカフェを与えられた人々は、大幅な減少を経験しました。

   

研究を主導したLlew Mills博士は、このカフェインレスコーヒーのプラシーボ効果は、おそらく一時的なものである可能性ということ注意が必要だと考えています。

  

しかし、カフェインの摂取量を減らそうとしている人が、一時的な渇望を乗り越えるためにカフェインレスコーヒーを飲むことは効果的であると考えられます。

  

また博士は、「私たちはより深刻な、またより有害な薬物を含むあらゆる中毒に関するモデルを確立するためにこの研究を行いました。私達が発見したことは、プラシーボ効果を統合した依存症の新しい治療法を発見するうえで役立つものです」と述べています。

  

  

まとめ

・カフェインレスのコーヒーでもコーヒーによる(カフェインによる)離脱症状を抑えることができる

・飲んだコーヒーがカフェインレスだと知っていたとしても効果がある

・カフェインレスということを知らない状態ではさらに効果がある

カフェイン入りと知っていても効果が出たというのは意外ですね。

 

コーヒーにはクロロゲン酸をはじめとする抗酸化作用のあるポリフェノール類が含まれているので、積極的に摂取していきたい飲み物のひとつです。

 

一方飲み過ぎることは、いわゆるカフェイン中毒などの懸念があり、避けたくなる要因でもあります。

 

既にカフェインの離脱症状などで困っている場合などは、一度カフェインレスに変えてみるといいかもしれませんね!

 

自分はカフェインを摂ると夜寝れなくなってしまうので、基本的にコーヒー豆もカフェインレスを挽いて飲んでいます。

 

 

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