絵画

宗教

人間の思い上がりと神の怒り~バベルの塔~

ノアの子孫 ヤーコプ・ファン・デル・ウルフト作「バベルの塔」1689年   世界が大洪水にのまれてしばらく経った後の物語。    ノアの子孫たちは東メソポタミアのシンアルという場所に定住していました。   彼らは祖先が同じであることから、共...
宗教

ダビデ王を狂わせた魅惑の水浴び~バト・シェバ~

英雄が犯した罪 バト・シェバとダビデは、ゴリアテを倒した英雄ダビデがイスラエルの王になったあとの物語です。   ある日ダビデが自宅の周りを散歩しているとき、身体を洗っているひとりの女性を見つけます。    ダビデはこの女性に一目惚れをし、配...
宗教

巨人を倒した選ばれし少年~ダビデとゴリアテ~

サウル王とダビデ いわゆる旧約聖書の話、イスラエルを率いた王にサウルという人物がいました。    神に選ばれたサウル王は、民を率いて幾多の戦いに勝利してきました。       しかし、一度だけ「アマレク人とそれに属する者たちを滅ぼせ」という...
宗教

イスラエルの怪力男の悲劇~サムソンとデリラ~

サムソンとデリラ イスラエルにサムソンという怪力の男がいました。    素手で獅子を倒すほどの力の持ち主で、イスラエルと敵対するペリシテ人を大勢殺してきました。     ある日サムソンはペリシテ人のデリラという女性に恋をします。    デリ...
宗教

せっかく石版貰ってきたのに……~モーセの十戒~

エジプト王ラムセス2世の統治下、ヘブライ人両親(父アムラム、母ヨケベド)の間に生まれた子がモーセです。    当時のエジプトではヘブライ人が奴隷として扱われていました。    奴隷の子は殺される運命にありましたが、モーセは籠に入れられナイル...
宗教

神の怒りによって滅びた町~ソドムとゴモラ~

ベンジャミン・ウェスト作「ソドムから逃げるロト」 ソドムとゴモラは旧約聖書の物語に出てくる町の名前です。    町には悪が蔓延っていたため、神はふたつの町を滅ぼしてしまおうと考えます。    それを知ったアブラハムは、悪い者と一緒に良い者も...
宗教

人類初の殺人~カインとアベル~

カインとアベル アダムとイヴが楽園を追放された後、二人の間に生まれた子どもがカインとアベルです。   兄のカインは農耕で生活し、弟のアベルは羊飼いでした。   ある日、神はカインとアベルにそれぞれ捧げ物をするように言いました。   アベルは...
芸術

禁断の果実と失楽園~アダムとイヴ~

失楽園   人類の祖先であるアダムとイヴを創った神は、エデンの園に彼らを住まわせます。   エデンは悪という概念のない楽園の地です。   楽園で生きるため条件は、知性を得ることができる禁断の果実に触れないこと。   しかしあるとき蛇に誘惑さ...
哲学

時空を超えた英知の終結~アテネの学堂~

以前の記事にて、美術史における巨匠のひとり“ラファエロ”を紹介しました。    彼が描いたフレスコ画の中に“アテネの学堂”と呼ばれる作品があります。 アテネの学堂 ユリウス2世の命により、"人類の知と徳の全て”を表した絵がラファエロ・サンテ...
芸術

“横たわる裸婦”の始まり〜眠れるヴィーナス〜

ジョルジョーネ ジョルジョーネ 本名:ジョルジョ・バルバレッリ・ダ・カステルフランコ(1477年頃〜1510年) 今回は、前回紹介したティツィアーノに続き、ベネツィア派の代表的な人物であるジョルジョーネと彼の代表的な作品を紹介します。   ...
芸術

絵画は色や形の詩~ホイッスラーの母~

ホイッスラー ジェームズ・アボット・マクニール・ホイッスラー(1834~1903年)    ホイッスラーはアメリカマサチューセッツ州のローウェルに生まれた画家です。    幼い頃は外国暮らしが多く、ロシア、イギリスを9年ほど転々とした後、故...
芸術

どこか悲しさを感じるキリストの母〜小椅子の聖母〜

ラファエロ・サンティ   37歳という短い生涯において、非常に多くの作品を残したラファエロ・サンティ。   聖母をモチーフとした絵画だけでも50点以上描いたことが確認され、“聖母の画家”とも呼ばれました。   今回はそんな彼が描いた聖母画の...
芸術

イタリアルネサンス三大芸術家のひとり~ラファエロ~

ラファエロ・サンティ(1483~1520年)はレオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロと並び、ルネサンス期を代表する芸術家の一人です。    今回はそんなルネサンス期の巨匠と、彼が作った名画の一部を紹介しようと思います。   ラファエロ・サ...
芸術

ヒエロニムス・ボスが描く人間の堕落〜快楽の園〜

一言で言ったら“奇抜”。   そんな奇天烈な絵を描いていたヒエロニムス・ボス。   想像上の生き物を人間と交えて描いた彼の作品は、後のシュルレアリストたちに大きな影響を与えることになります。   今回はそんな奇才ボスの絵画について見ていこう...
芸術

北のモナ・リザ~真珠の耳飾りの少女~

"真珠の耳飾りの少女”は、ヤン・フェルメールが描いた数少ない上半身画のひとつです。   モデルが誰か明らかになっていないことから、フェルメールのトローニー(特定されない人物の胸から上を描いた作品)ではないかと言われています。      暗い...
神話

ルーベンスも描いた神々の揉め事〜パリスの審判 後編〜

ルーベンスも描いた神々の揉め事〜パリスの審判/ (前回記事) パリスの審判前編では、大まかなストーリーを紹介していきました。 後編では絵の中身に一歩踏み込み、何が描かれているのかを紹介していきたいと思います。       パリスの審判 ルー...
神話

ルーベンスも描いた神々の揉め事〜パリスの審判 前篇〜

パリスの審判とトロイア戦争 ルーベンス作「パリスの審判」1632〜1635年頃    前回紹介した十字架昇架&十字架降下に続き、ルーベンスの“パリスの審判”の紹介です。    絵画におけるパリスの審判は、ギリシャ神話のひとつであるトロイア戦...
宗教

意外と知っているかもしれないルーベンスの絵~十字架昇架&十字架降下~

ルーベンス ピーテル・パウル・ルーベンス(1577~1640年)    ルーベンスは宗教的な迫害から逃れてきた父の滞在先である、現ドイツのジーゲンという町に生まれました。    10歳で父親をなくしたルーベンスは、13歳で貴族へ奉公に出はじ...
芸術

見る人によって解釈が変わる絵~パラスとケンタウロス~

パラスとケンタウロス この絵からどんな印象を受けますか? サンドロ・ボッティチェリ作「パラスとケンタウロス」 これは、サンドロ・ボッティチェリが書いた「パラスとケンタウロス」です。   ルネサンス時代を大きく発展させてきた一族メディチ家が、...