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この記事では、ジャン・ジャック・ルソーが著した“エミール”から、子育てや生活に役立つような言葉を抜粋して紹介していきます。
“子どもは子どもの教育が必要である”と考えたルソーの考えを、1記事に3つずつまとめていきます。
「あれほど言っておいたのに。」
「あれほど言っておいたのに。」
この言葉以上に能のない言葉を私は知らない。
良い方法は、あなたがそれを忘れてしまったようなふりをすることだ。
悲観している彼をさらに批難することがあれば、彼はあなた方に憎しみを感じ、今後あなた方の忠告を重要なものと捉えなくなるだろう。
「他にいくらでもそういう過ちをする人がいる。」
そう彼に言ってやれば、あなた方は彼に思いがけないことを知らせることになる。
あなた方は誰かを気の毒に思っているような振りをしながら、彼を矯正することになる。
「教訓は全て、言葉よりむしろ行動で示せ。」
経験に教えてもらえることは全て、書物の中で学ぶ必要はない。
学校の腰掛けの上で、情念の言語の力強さと人を説得する技術を感じさせるつもりでいるとは、なんと馬鹿げたやり方だろう。
弁論術のあらゆる教えも、自分の利益になるその用い方が分からない者には、単なるおしゃべりに過ぎないように思われる。
「あれほど言っておいたのに…。」
っという言葉は、多少やんちゃな幼少、青年期を迎えた人ならば誰でも経験があると思います。
そういう状況になった子どもはそれを分かっているし、心の中で反省していることも分かるかと思います。
そんな子を批難し追撃するようなことは、両者にとって何の得もないとルソーは考えたのですね。
「他の人も同じような経験はある。次は気を付けようね。」
とだけ言えば、批難に比べて子が学ぶことが多いということですね。
ただ、いじめや盗みなど人の道徳や法から外れた場合には、これに含まれないと思います。
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