芸術

闇深く歪んだ神話~我が子を喰らうサトゥルヌス~

フランシスコ・デ・ゴヤ(1746~1828年) 絵画カテゴリーは引き続きフランシスコ・デ・ゴヤの黒い絵シリーズを紹介します。   今回はローマ神話に登場する神(サトゥルヌス)が我が子を喰らうシーンを描いた作品“我が子を食らうサトゥルヌス”で...
文学

恐れを使って危険を察知する~徒然草~【第百八十五段】

第百八十五段 城陸奥守泰盛(じやうのむつかみやすもり)は、双なき馬乗りなりけり。 安達泰盛(北条貞時の外祖父)は、2人といない馬乗りの達人である。   馬を引き出(いだ)させけるに、足を揃へて閾(しきみ)をゆらりと越ゆるを見ては、「これは勇...
芸術

異端尋問への風刺~魔女の夜宴~

フランシスコ・デ・ゴヤ(1746~1828年)   スペインの画家フランシスコ・デ・ゴヤは、近代絵画の第一人者として名を轟かせた人物のひとりです。   遅咲きの彼は、宮廷画家として絵を描くようになった43歳ごろから注目を集めるようになりまし...
科学

最も人類に関わった金属~銅~

銅 あらゆる金属の中でも銅は、最も長く深く人類に関わった金属と言われています。    1万年以上前には銅から作られた装飾品が存在し、そこから5000年も経つとスズとの合金である青銅が作られるようになります。    強度もあり加工のしやすい青...
教育

女は女として優れており、男と考えれば劣っている。~エミールより~

前回記事   この記事では、ジャン・ジャック・ルソーが著した“エミール”から、子育てや生活に役立つかもしれない言葉を抜粋して紹介していきます。       “子どもは子どもの教育が必要である”と考えたルソーの考えを、1記事に3つずつまとめて...
文学

毎日心がけていれば自然にできるようになる~徒然草~【第三十二段】

第三十二段 九月廿日(はつか)の比(ころ)、ある人に誘はれたてまつりて、明くるまで月見ありく事侍(はんべ)りしに、 九月二十日頃のこと、ある人に誘われて夜があけるまで月を眺めながら歩いていた、   思い出づる所ありて、案内させて、入り給ひぬ...
生物

石炭紀を代表する史上最大の昆虫〜メガネウラ〜

遂にきました石炭紀の大人気生物メガネウラ!   大昔には巨大なトンボがいてな……なんて話をされたなら、十中八九コイツの話題というくらいメジャーな古生物です。   現在世界で最も大きいなトンボは全長16cmのテイオウムカシヤンマ。   テイオ...
科学

鮮やかな顔料から世界を終わらせる終末兵器まで~コバルト~

コバルトという名前はドイツに伝わる山の精“コボルト”に由来します。   その昔、ドイツの鉱夫たちがコバルトから銀を取り出そうとしました。   しかしいくらやっても思うような結果にならなかったため、これは山の妖精であるコボルトの仕業だと考えた...
芸術

エル・グレコによる聖書の一幕〜キリストの洗礼〜

今回は聖書の一場面“キリストの洗礼”をテーマにした絵画の紹介です。   ヨルダン川で人々に善と正義の教えを説いていたヨハネ。   教えとともに洗礼を施す彼の前に、群衆に紛れてキリストも洗礼を受けにきました。   ヨハネ(または代理人)によっ...
教育

男と女と同じようにつくられてはいない。~エミールより~

前回記事   この記事では、ジャン・ジャック・ルソーが著した“エミール”から、子育てや生活に役立つかもしれない言葉を抜粋して紹介していきます。       “子どもは子どもの教育が必要である”と考えたルソーの考えを、1記事に3つずつまとめて...
生物

暁のオタマジャクシ〜エオギリヌス〜

石炭紀は両生類の多様化と共に、その一部が爬虫類の原型となっていった時代でもあります。   陸上では大気中の酸素を効率的にエネルギー化することに成功し、体を大きくしたり空を飛ぶ昆虫類が勢力を伸ばします。   一方、沼地や海など水棲生物も陸地と...
宗教

【記事まとめ】キルケゴール&ヤスパース

ヘーゲル以降、実存主義の発展に大きく貢献したショーペンハウアー、キルケゴール、ヤスパース。   この記事ではそれら三人のうち、後者二人についての記事へアクセスしやすいようまとめていきます。   記事の概要も一言で紹介しているので、気になった...
雑記

愛しながらの戦い~ヤスパース③~

の続き…。   前回までの記事にてヤスパースの人生についてまとめていきました。   父の教育理念やゲルトルートとの出会い、社会情勢による苦悩など彼の思考に大きく影響を与えた出来事が書いてあります。   今回の記事では彼の実存主義と言われる哲...
哲学

妻が強制収容所に送られたら私も共に死のう~ヤスパース②~

前回記事ではヤスパースの生い立ちと教育と、彼がどのような思想のもとで育ってきたのかについて書いていきました。   今回はヤスパース自身のストーリーについて触れ、彼がどのように哲学の世界に入っていったのかをまとめていきます。     医学の道...
科学

生物の一部・文明の発展人体の必須元素…~鉄~

鉄は地球を構成する物質のうちおよそ34.6%(重さ)を占め、総重量で計った場合最も重い元素です。    宇宙では9番目に多く恒星の核融合による最後の終着点が鉄となっています。   他の金属と比べて強度が高く加工しやすいことから、世界の金属生...
哲学

子どもの模範となり、押し付けはしない~ヤスパース①~

キルケゴールの実存主義に大きな影響を受けた人物がいます。   ドイツの哲学者カール・ヤスパースです。   政治評論家としての一面も持ち合わせた彼は、第二次世界大戦時のユダヤ人迫害など社会的な情勢も踏まえた上で実存主義を確固たるものにしていき...
芸術

銀貨を得ることの正当性を主張した絵〜貢の銭(みつぎのぜに)〜

今回はマタイによる福音書の記されたペトロの物語をテーマとした絵についての紹介です。   若くして亡くなった巨匠マザッチョが描いた税にまつわる絵画について触れていこうと思います。   まずはマザッチョの軽い紹介から始めます。      マザッ...
科学

乾電池の主役~マンガン~

銀白色の金属であるマンガン。    鉄の次に広く分布する重金属(比重が4以上)です。    単体としては産出はせず、軟マンガン鉱や菱マンガン鉱などとして産出します。     菱マンガン鉱(MnCO3)    主に合金や電池に使われることが多...
雑記

【ドラム】FF7より“更に闘う者達”

今回はFF7より「更に闘う者達」です!作品は未プレイですが曲はとても好きです✨左下に主人公っぽいのを入れておきました🤗 #更に戦う者達 #ドラム #音楽 #FF7 pic.twitter.com/iJ5J8ujKnY— KTAG (@kin...
文学

孤独な時間を楽しもう~徒然草~【第七十五段】

第七十五段 つれづれわぶる人は、いかなる心ならん。 やることがなく暇な人というのは、どんな気持ちなのだろう。   まぎるゝ方なく、たゞひとりあるのみこそよけれ。 心が乱されることなく、ただ一人でいることは良いものだ。    世に従へば、心、...
教育

人生には他にも楽しみはある。~エミールより~

前回記   この記事では、ジャン・ジャック・ルソーが著した“エミール”から、子育てや生活に役立つかもしれない言葉を抜粋して紹介していきます。       “子どもは子どもの教育が必要である”と考えたルソーの考えを、1記事に3つずつまとめてい...
生物

石炭紀に存在した太古のG〜プロトファスマとアプソロブラッティナ〜

今回からテーマは石炭紀に移行!   アーケオプテリスをはじめとする植物が森を形成したことによって、翅(はね)を持つ昆虫やムカデのような多足類が地上に多く現れた時代です。   また年間を通して高温多湿な気候だったその時代、昆虫を狙う両生類や爬...
哲学

本来の個性を取り戻す三段階~キルケゴール③~

前回の記事では、人間が機械の部品のように過ごし個性が失われた状態で生きることを“絶望”と言いました。   ではどうすれば個性に溢れ、他の誰でもない自分を取り戻すことができるのか…。   それは実存の三段階をもって克服できるとキルケゴールは考...
哲学

人間は本来、他の誰とも違う個性を持っている~キルケゴール②~

の続き…。   前回の記事ではキルケゴールの思想に入る前に、彼の生い立ちから見ていきました。   厳しい教育を受けて育つ中、あるとき父が犯した罪の告白で荒み、再び自分を取り戻すも最後は孤独に生きた人生を歩んだキルケゴール。   今回からはそ...
哲学

大地震~キルケゴール①~

今回からフォーカスしていくのは実存主義の第一人者セーレン・キルケゴールです。    ヘーゲルが考えた"多様な考え方を擦り合せることで、いずれは真理にたどり着ける"という哲学観に影響され、独自の考え方を見出した人物です。    この記事では彼...
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