デボン紀
今回から紹介していくのはデボン紀の生物たちです。
デボン紀は今から4億1700万年前から3億5400万年前までのおよそ6300万年間を指します。
デボン紀は魚の時代と言われています。
それまで体が小さく、海底を這って生きていた魚類たちが一気に生態系をの頂点に躍り出ます。
その筆頭となるのが今回紹介する“ダンクルオステウス(ダンクレオステウス)”です。
ダンクルオステウス
ダンクルオステウスはデボン紀後期(約3億8200万 ~ 3億5800万年前)に存在した魚類(ダンクルオステウス科)の一種です。
シルル紀後期にごく僅かに存在した板皮類(原始的な魚の種類のひとつ)が、数千万年の時をかけて生態系の頂点に立った証でもあります。
全長は6m〜10mほどとされており、現代で言うとシャチを超える程の大きさと考えてくれればイメージしやすいかと思います。
シカゴ大学の研究がコンピュータモデルによって噛む力を測定したところ、咬合力は4400〜5300Nほどあるとされています。
これはホホジロザメ(約2971N)、ライオン(約3061N)、ワニガメ(約4462N)を超える程の力を有しています。
顎には歯は無く、その代わりに発達した骨が肉を噛み切る役割を担っていたと考えられています。
ダンクルオステウスの化石
ダンクルオステウスの頭部は硬い外骨格で覆われていたため化石として残っています。
しかし胴体部分は軟骨だったため未だに化石が見つかっていません。
サメなどの軟骨魚が顎と歯の化石しか残っていないの同じ理由です。
なのでダンクルオステウスも、未だに体がどのようになっていたのかは分かっていません。
現在のフォルムはサメなどの軟骨魚からイメージしているそうですが、もしかしたら我々には想像もつかないような体だったのかもしれませんね!
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