研究

科学

「何をしても楽しくない……」それはストレスが原因かも 〜アンヘドニア〜

1896年、フランスの心理学者テオデュール・アルマンド・リボーは、喜びを感じないという感情機能の障害を「アンヘドニア(Anhedonia)」と名付けました。(感情の心理学:La Psychologie des sentimentsより) テ...(続きを読む)
科学

ホワイトマッシュルームの可能性:前立腺がん治療への新たな道を発見

医療効果が注目されるキノコといえば、ヤマブシタケ(Lion's mane mushroom)や霊芝(Ganoderma lucidum)など、奇抜で仰々しい種類を思い浮かべる人が多いかもしれません。 ヤバブシタケ(Alison Northu...(続きを読む)
科学

薬指が人差し指より長い男性はお酒を飲みがち:性ホルモンの影響であることが判明

Wiley Online Libraryにて発表された最新の研究から、薬指が人差し指よりも長い人は、飲酒量が多い傾向があることが明らかになりました。まるで迷信のようなこの発見ですが、これには、性ホルモンが胎児期の発達に与える影響が関係してい...(続きを読む)
科学

大人になっても脳のニューロンを増やそう!最新研究から分かったこと

「子どもは大人の何倍も学びを吸収する」ということはよく聞く話です。 このことが本当かどうかは分かりませんが、神経細胞(ニューロン)の新生は乳幼児の頃が最も多く作られるとされています。 この“神経新生(ニューロン新生)”は、記憶や学習、認知機...(続きを読む)
科学

お腹の脂肪がアルツハイマー病を警告?症状が現れる数十年前からのサイン

中年期において体格指数(BMI;ボディマスインデックス)が高いことは、認知症の重要なリスク要因とされています。 しかし、BMIのように全体的な体脂肪量を測定する方法が、認知機能低下の最良の予測因子であるとは限りません。 ワシントン大学セント...(続きを読む)
科学

最新研究で判明した食事と消化器系がんの関係

近年、50歳未満の人々における“消化器系(Gastro Intestinal;以下GI )がん”の発症率が世界的に急増しています。 日本においても大腸がんの罹患率は上昇傾向にあり、食生活の変化が大きな要因の一つとして注目されています。 国立...(続きを読む)
科学

「グルテンの反応はどこから始まる?」長年の謎に大きな一歩

前回の「セリアック病の歴史と日本人の有病率」に続き、グルテンに関する研究の紹介です。 欧米では100人に1人の割合がセリアック病などのグルテンを由来とする病気の影響を受けるとされています。 中には症状が軽いために無自覚の者もいますが、たった...(続きを読む)
科学

セリアック病の歴史と日本人の有病率

セリアック病によく見られる“絨毛などに異常を来たした小腸の一部”Samirより セリアック病(celiac disease)は、グルテン摂取により小腸が損傷する自己免疫疾患です。   消化器症状として、慢性的な下痢、腹痛、膨満感、栄養不良に...(続きを読む)
科学

双子の老人36組で実験! “腸活”が脳機能を向上させる可能性

加齢に伴い、記憶力や学習能力などの認知機能が低下することは、多くの人にとって避けられない課題です。 もしこの認知機能の低下を抑えられるとしたら、多くの人が健康に生きる助かり経済的な しかし、日常的に摂取可能なサプリメントが脳機能の改善に役立...(続きを読む)
科学

恐怖体験が免疫システムに及ぼす影響が明らかに

恐怖という感情は、人間の生存にとって欠かせないものです。 危険を察知し、即座に「戦うか逃げるか」の反応を引き起こすこの感情は、アドレナリン系を活性化させ私たちの体を守る準備をします。 一方で、持続的なストレスは慢性的な低度炎症と関連し、体に...(続きを読む)
歴史

古代エジプトの幻覚剤:2200年前の土器に秘められた儀式の謎

古代エジプト文明の神秘に、新たな光が当てられました。 2200年前の陶器製の容器から幻覚作用を持つ植物の有機残留物が発見され、エジプト神話や儀式における未知の側面が明らかになりつつあります。 この発見は、これまでに知られていなかった幻覚剤を...(続きを読む)
科学

PFASとマイクロプラスチックが引き起こす有毒な相乗効果

現在、社会的な環境問題の中で特に注目を集めているのが、永遠の化学物質(PFAS)とマイクロプラスチックです。 過去にも何度か取り上げたことがあるこれら二つの汚染物質。 いずれも自然界で極めて分解されにくい性質に加え、生物にも悪影響があること...(続きを読む)
科学

怒りの発散は逆効果?154件の研究が示す効果的な怒りの対処法

怒りを感じたとき、あなたはどのように対象しますか? 多くの人は怒を何かで発散することを選びます。 それは、時に言葉に、時に暴力となるかもしれませんが、衝動的な怒りをどう処理すれば良いかについては議論が分かれています。 「怒りを溜め込むのはよ...(続きを読む)
科学

アメリカにおける砂糖摂取量削減と健康・経済的利益

はじめに今回紹介する研究は、砂糖摂取量の削減がアメリカの公衆衛生と経済に与える影響を、“非アルコール性脂肪性肝疾患(Non Alcoholic Fatty Liver Disease)”を中心に解析したものです。 本記事は、この分析が日本の...(続きを読む)
科学

激しい運動が免疫力低下に関係している可能性

ウォーキングやジムでのワークアウトといった運動は、食事と並んで健康を維持する上では欠かせない要素です。  しかし、中には体に過度な負担をかけるほどの運動を行う人もいます。 ボディビルディングやアスリートなど、健康以外の目標を持って運動をする...(続きを読む)
科学

糖尿病が脳の萎縮を加速、研究が示す新たなリスク

生活習慣が引き起こす代表的な病気といえばやはり「糖尿病」ではないでしょうか。 糖尿病には一型と二型があり、一型糖尿病は遺伝的要因や自己免疫疾患などによって膵臓機能に障害がある場合に起こるタイプです。 本来、膵臓から分泌されるインスリンの働き...(続きを読む)
科学

細胞が「肥満記憶」を保持――リバウンドの仕組み解明に大きな一歩

減量を目標としている人はすでに経験していることですが、体重を減らすことは簡単なことではありません。 例え減量に成功したとしても、その体重を維持することはさらに大変だったりします。 セマグルチドなど体重減少に関する新薬の登場により、大幅な減量...(続きを読む)
科学

空気から栄養を吸収する時代が来る? ~エアロニュートリエント~

自然豊かな場所で深呼吸をすると、不思議と気分が良くなることがあります。それは単なる空気のきれいさだけが理由ではないかもしれません。 これまで栄養素といえば、私たちは食事から摂取するものと考えてきました。 しかし、今回『Advances in...(続きを読む)
科学

パンデミック中に早期思春期が急増した理由とは

新型コロナウイルス(COVID-19)がもたらした健康問題は多岐にわたりますが、その中でも特に異例だったのが「突発性早発思春期」の増加でした。 これは通常よりも早い年齢で思春期が始まる現象であり、先のパンデミック中に突然増加したことで医学界...(続きを読む)
科学

知らずに摂取している飽和脂肪と砂糖が健康を脅かす

私たちが健康を意識して食生活をコントロールしているつもりでも、知らず知らずのうちに飽和脂肪や砂糖を過剰に摂取している可能性があります。 オハイオ州立大学から発表された最新の研究によると、意外な食品がこうした栄養素の「隠れた供給源」となり、健...(続きを読む)
科学

週に2~4個の卵の摂取は、脳の健康を保ちコレステロール値を下げる可能性がある

日本でもタンパク質豊富な食べ物として知られている卵。 卵は高コレステロール食品として健康に悪いと考えられてきたこともあり、食べ過ぎは良くないと言われた過去があります。 しかし、近年の研究で、その認識が大きく変わりつつあります。 カリフォルニ...(続きを読む)
科学

「記憶する能力」は脳だけでなく全身の細胞に存在する

私たちの記憶は脳だけに限られたものではなく、体内の多くの細胞も学習と記憶形成に関与しているかもしれません。 ニューヨーク大学(NYU)の研究者たちは、繰り返しによる学習が体全体の細胞にとって基本的に備わっている能力であることを示唆したと発表...(続きを読む)
生物

南極で琥珀が発見:白亜紀の南極付近に熱帯雨林が存在したことが示された

南極といえばどのようなイメージがあるでしょうか。 最果てに広がる極寒の地、アザラシやペンギンの聖地、はたまた南極条約や昭和基地……。 かつてその場所は、温暖で湿潤な気候があり、木々が生い茂っていたかもしれません。 今回紹介するのは、南極の環...(続きを読む)
科学

アルコールは食中毒を防ぐのに適切か

「怪しい食べ物を食べた後にアルコールを飲むと、食中毒のリスクを減らせる」という話がSNSで注目を集めています。 しかし、専門家たちはこの考えに警鐘を鳴らしています。 アルコールが本当に食中毒を防ぐ効果があるのか、またその方法が安全で有効なの...(続きを読む)
生物

ケニアで発見されたプラスチック分解能を持つ昆虫

プラスチック廃棄物、特にポリスチレンの汚染は、現代社会における深刻な環境問題の一つです。  ポリスチレンは、食品容器、電子機器の保護材、工業用の包装材などに広く使用されていますが、その耐久性と分解の難しさから、長期間にわたって環境中に残り、...(続きを読む)
科学

“PFAS ”による若年層の腎機能への影響を追跡した初めての研究

雨や水路、私たちの血流にまで浸透し、私たちの生活から完全に逃れることがほぼ不可能な「フォーエバーケミカル」 フォーエバーケミカルは、パーフルオロアルキル化合物およびポリフルオロアルキル化合物(PFAS)の総称で、これに類する物質の種類は1万...(続きを読む)
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