この記事では、これまで書いてきた“Web3とDAO”についての記事7つをまとめながら、Web3のこれからについての所感をまとめていきます。
記事のまとめでは、記事のリンクとともに、リンクを踏まずとも内容が把握できるよう要約していきます。
では早速記事まとめからです!
【Web3とDAO①】コンピュータの誕生とインターネットの歴史
・コンピュータが生まれたことによって、インターネットの歴史がスタート
・第二次世界大戦頃、情報が軍事的に大きな意味をもつことから、インターネットの研究が進んだ
・チューリングが生み出したチューリングマシン(計算を定義する架空の概念)をノイマンが継承し、コンピュータが生み出される
・米ソ冷戦時代になると情報線が激化。研究者が遠く離れた場所でコンピュータを利用するためにARPANET(アーパネット)を開発
・冷戦後、ARPANETが民間に解放されたことでインターネットに進化していった
【Web3とDAO②】Web1・Web2・Web3の特徴
・Web1= WWW(World Wide Web)が発達し、誰もが情報にアクセスできる
・Web2=コンピュータの普及と性能向上、通信技術の発達によって、誰もが情報をやり取りできる
・Web3=ブロックチェーン技術によって、誰もが情報を独自化できる
【Web3とDAO③】NFTとメタバース
・NFT=ブロックチェーン技術によって、唯一無二であることが証明された電子上のデータ
・メタバース=Web上で体験できる仮想空間。NFTなどと連動することで体験の幅を広めてくれる
・The SandboxやDecentralandなど、有名なメタバースでは、すでに土地の販売などが行われている
【Web3とDAO④】DeFi=Web3×金融
・DeFi=世界中のユーザー間で管理する銀行のようなもの
・DeFiでできること
①分散型取引所→トークンの交換や運用
②レンディング→トークンを貸出をして利益を得る
③デリバティブ取引→売り手と買い手で日時や価格を決める取引
④保険→自動契約による審査と支払い
⑤ステーキング、ファーミング→資産をロックして金利や報酬を得る
【Web3とDAO⑤】Web2=競争、Web3=共創
・ITバブルによってデジタル技術が進歩し、検索サービスが出てきたことで、Web上にあるだけだった情報を取り出せるようになった
・Web2=利益を呼ぶプログラムは企業秘密。競争原理に則って技術を進歩させる
・Web3=ルールやプログラムのソースを共有。共に技術を進歩させる
【Web3とDAO⑥】DAO=資本主義とは違う経済成長の形
・DAO=ブロックチェーン上でルールを共有し合う組織(定義は決まっていない)
・意思決定は専用のトークンを使った投票
・トークンのほとんどを開発者が所持するため、方針に開発者の意思が強く反映されてしまう問題点がある
【Web3とDAO⑦】DAOを取り巻くエコシステム
・DAOから生まれたサービス
①DAO Operating System=DAOの作成や運営
②Investment DAO=暗号資産プロジェクトや有望なDAOへ投資
③Collector DAO=NFTや暗号資産の保有を効率化
④Social DAO=同じ考えを持つ者たちを繋ぐ
⑤Media DAO=集権的ではない情報公開
・ブロックチェーン技術によって既存のサービスが分散化されていく
Web3のこれから
ここまでまとめてきたWeb3とDAOですが、技術が日本において一般的に浸透するには、まだ相当な時間がかかると感じています。
國光宏尚氏らWeb3の最前線にいる人達の見立てでは、早くても20~30年は必要であるとされています。
その理由としては、社会的に新しい技術への耐性がないことが指摘されています。
Slackやzoomなど、Web2の産物を使いこなせなかったり、トップダウンでの意思決定が強い企業が、未知の領域であるWeb3のテクノロジーを使いこなそうとするかと考えてみると、かなり難しいことだと思います。
一方、今からこの分野を学ぶことは、これから何が起きても対応できる柔軟な思想を学ぶ、良い機会だとも考えられます。
例えば、メタバースと繋がるVRシステムでまだ実現できていない、味覚や嗅覚のデータ化に取り組む企業に注目してみたり、今までのDAOから知識をつけて、これから生まれるDAOのプロジェクトに投資してみたり……。
インターネットが生まれた瞬間を私達は目にすることができませんでしたが、Web3がインターネットに新たな歴史を刻む時を同じく過ごすことはできるかもしれません。
皆のために開かれた公共のシステムというコンセプトで生まれたインターネットが、本当の意味でのインターネットになるかどうか。
そんな俯瞰した目線で、今後もWeb3を見ていこうと思います。
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