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【ギリシャ神話:ヘラクレス編⑧】ディオメデスの人食い馬

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の続き…。

 

第八の試練:ディオメデスの人食い馬の捕獲

次の試練は、トラキア王ディオメデス(ヘラクレスと同じく半神半人)が飼っている牝馬を連れてくることでした。

 

・ディオメデスの牝馬(ひんば)とは

 

この牝馬(ひんば)は、ディオメデスが旅人を殺しては餌として与えていたため、それが元で人食い馬として知られていました。

 

そのため人の味に慣れてしまった危険な馬でありました。

 

ヘラクレスはこのディオメデスの所業に対して怒りを示し、ディオメデスを懲らしめることを決意。

 

ヘラクレスは少年であり愛人であるアブデロスを連れ、船でトラキアに向かいます。

 

トラキアに着くなり人食い馬を盗み出すことに成功。

 

しかし、逃走の途中ディオメデスにバレてしまい、船で追ってきたディオメデスの兵と戦いになります。

 

ヘラクレスは

「ここは俺が食い止める!お前は先に行け!」

と人食い馬をアブデロスに預けます。

 

兵士を追い払い、デュオメデスの首を打ち取ったヘラクレス。

(c) Nottingham City Museums and Galleries; Supplied by The Public Catalogue Foundation

 

すぐさまアブデロスの元へ戻ると、そこには変わり果てた彼の姿が…。

 

まだ幼かったアブデロスは馬を扱いきれず、引き回されながら殺されてしまったのです。

ギュスターヴ・モロー作「ディオメデスの牝馬」

ヘラクレスは、アブデロスの死を悲しみ墓を建てます。

 

その墓の隣にアブデラという街も創建しました。

 

それだけ彼を愛していたのですね。

 

事がひと段落し、牝馬をエウリュステウスに渡したことで、第八試練の達成が認められます。

 

エウリュステウスは牝馬をどうしようかと考えたですが、世話をする兵もおらず結局野に放つことにします。

 

自由になったこの牝馬は、後にオリュンポス山にて野獣に食い殺されるという最後を迎えるのでした…。

 

続く…。

次回「ヘラクレスに惚れ込むアマゾネスの女王」

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