この記事では、ジャン・ジャック・ルソーが著した“エミール”から、子育てや生活に役立つような言葉を抜粋して紹介していきます。
“子どもは子どもの教育が必要である”と考えたルソーの考えを、1記事に3つずつまとめていきます。
「自分の目でものを見、自分の心でものを感じればいい。」
自然の人間を作りたいと言っても、社会から切り離し森の奥へ追いやろうというのではない。
社会の渦の中に巻き込まれていても、感情で人々の意見によって引きずりまわされることがなければ、それでいい。
自分の目でものを見、自分の心でものを感じればいい。
「私が意志を知っているのは、自分の意志を感じているからにほかならない。」
私が意志を知っているのは、自分の意志を感じているからにほかならない。
人間の意志を決定するものは何か。
それは判断する力だ。
では、判断を決定する原因は何か。
それは彼の知的能力だ。
決定する原因は人間自身の内にある。
「人間の悟性とは、比較したり判断したりする力に他ならない。」
これをよく理解すれば、人間の自由とはそれと同じような力に他ならないことが、あるいはそこから派生していることが分かるだろう。
人間は真実を判断したときに善いことを選び、判断を誤れば選択を誤るのだ。
今回のエミールは判断に関する話でしたね。
「自然に帰れ。」というルソーの有名な言葉があります。
“自然は人間を善良で自由なものとして作ったが、文明や社会によって堕落してしまう”
という意味を含んだ言葉です。
教科書でも有名な“社会契約論”に代表される彼の著書では、社会の堕落から人間を救うためにどうすれば良いかを論じています。
生まれながらにして自由であることを謳った彼の主張は、後のフランス人権宣言にも多大な影響を与えることになります。
そんなルソーですが、社会を徹底的に批判しているワケではないことが、
「社会の渦の中に巻き込まれていても、感情で人々の意見によって引きずりまわされることがなければ、それでいい。」
という言葉から見て取れます。
社会に流れに身を任せるのではなく、あくまで自分の目でものを見て、自分の悟性で判断することが大切であることを伝えています。
そして、自分の力で比較したり判断したりすることが本当の自由である…とも。
彼の著書の多くに“平等主義”の思想が表れていますが、このエミールからも“自分から求めるからこそ自由を得られる”という考えが反映されていることが分かりますね。
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