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【記事まとめ】カール・マルクスと資本論【要約】

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この記事では、今までまとめてきた資本論について、各記事にアクセスしやすいようにまとめています。

 

最初の2記事はカール・マルクス自身についてまとめてあり、後の16記事は全て資本論で彼が主張していることをまとめています。

 

資本論の記事については記事ごとのまとめを記載しているので、気になった部分から読めるようにしています。

 

 

 

カール・マルクスについて

プロイセンの問題児~カール・マルクス前編~

彼の生い立ちを簡単にまとめています。

反ユダヤ思想や革命の最中に生きたことが、社会に対して独自の分析をするようになったと感じます。

 

 

資本論の完成~カール・マルクス後編~

マルクスが資本論を書くまでをまとめています。

エンゲルスと出会い、援助をもらいながらも貧しいながら資本論を執筆します。

第一巻が完成するまでにおよそ18年もの歳月がかかりました。

 

 

資本論について

価値とは労働の量である~資本論①~

・商品=使用価値+価値(交換価値)

・使用価値=役に立つ能力、価値=他のものと交換できる能力

・商品の価値=労働の量で決まる

・労働=役に立つように作れるか+どれだけのエネルギーを使うか

 

 

貨幣によって見えなくなる労働~資本論②~

・商品には自然形態と価値形態がある

・特に価値形態は商品が持つ社会性の中で生まれる

・その社会性の中では米の価値は服に、靴に、麦に、鉄の価値もなる

・その価値を共通して表したのが貨幣

・しかし貨幣によって価値に裏付けられた労働が見えなくなる

 

 

貨幣に備わる二つの機能~資本論③~

・金属が貨幣になりやすいのは、量や重さが表しやすく、分割と合体が簡単で、大きさによって質が変わらないから

・貨幣には価値を計る機能と価格を表す機能がある

・価値を計る機能と価格を表す機能は別物

・価格は時々で変動をし、価値のないものにも価格がつくこともある

 

 

資本とは増える貨幣である~資本論④~

・貨幣は商品と商品の間を行き来し価格を表す

・流通の外にでた貨幣は蓄蔵される

・市場から貨幣が出ていくことがデフレに繋がり恐慌の恐れが出てくる

・貨幣の増加を目的とするG→W→Gの流通には剰余価値が発生する

・剰余価値が上乗せされた貨幣が資本になる

・流通の中では剰余価値は発生しないようにバランスがとられている

・ではどこから剰余価値が生まれるのか…→次回の記事へ

 

 

資本を生み出す労働~資本論⑤~

・資本=増える貨幣(前回の復習)

・労働者=労働力しか持たない者

・労働力にも使用価値と価値がある

・使用価値=他の商品の価値を増やすor作る

・価値=また働くために必要なお金と同等

・資本家はその費用を全て払うことはない

・その差額(剰余価値)が資本になる

 

 

資本家は労働者を長く働かせる~資本論⑥~

・労働過程=役立つものを作り出す過程

・労働過程によって生み出された商品は資本家のもの

・資本家は商品の価値+αを追求する

・+αは労働者が働いた時間

・働く時間や質で変わる、労働者のような資本を可変資本

・価値増殖しない分の資本を不変資本

 

 

マルクス「まずは身近な労働の搾取が見えるこの章から読むと良い」~資本論⑦~

・必要労働時間=労働者が生活できるだけの給料(労働者の価値)分の時間

・剰余労働時間=剰余価値を生み出す時間

・資本家は1分1秒でも剰余労働時間を欲する

・資本家による時間の搾取に労働者が反発し労働法が定まる

・労働法の下でも対立があったが、機械工業の発展で争いは減っていった

 

 

機械は労働者を救うか~資本論⑧~

・最新の機械の導入によって作業効率が極端にUP

・作業が単純化されたことによって、子どもや女性も労働に参加するようになる

・労働できる母数が増えたことで、昼夜を問わず機械に働かされる

・しかし機械が悪いのではなく社会構造に問題がある

 

 

労働のピンハネ率の計算~資本論⑨~

・資本主義における生産的=剰余価値をより多く生み出すこと

・剰余価値を多く生み出すには、時間の延長か効率化が考えられる

・貧し過ぎず豊か過ぎない社会で発展した資本主義社会は、他の社会を支配することが可能

・資本家によるピンハネは考えられるより大きい

  

 

労働者は労働力を売っているはずなのに…~資本論⑩~

・労働者は労働力を売り、資本家はその労働力を買っている

・しかし実際に資本家がお金を払うのは労働力ではなく労働の価値

・この微妙な差によって搾取の実態が見えにくくなる

 

 

時間賃金と出来高払いでの搾取~資本論⑪~

・資本家は労働者の労働力を一定期間買っている

・労働者がその期間内でサボることは、資本家から賃金を盗んでいる

・しかしそんなことを考える労働者は少ない

・資本家はそんな労働者の意識を使って上手く労働させる

・労働力ではなく、労働に対して賃金が支払われている限り搾取されている状態

・出来高払いでもそれは変わらない

・むしろ資本家にとって都合が良く、労働者が労働者を搾取する賃金形態と言える

 

 

単純再生産と拡大再生産~資本論⑫~

・単純再生産=1回目、2回目、3回目……、とずっと同じ額の資本で行う生産活動

・拡大再生産=1回目に増えた剰余価値を2回目の生産に組み込み、全体として資本が膨れ上がっていく生産活動

・単純再生産は資本家と労働者の立場を固定させ、拡大再生産は立場によって生まれる格差を広げていく

・これは労働者という存在が登場したことによるものでもある

 

 

資本に踊らされる資本家と労働者~資本論⑬~

・資本の増加はプロレタリアートの増加をもたらす

・プロレタリアートによって資本が一定以上増えると資本の割合が変化する

・資本は利益を求め、労働者よりも設備に回される割合が増加する

・市場の競争に負けた資本は、大きな資本家に吸収される

・資本が設備に回されたことで失業者が増える

・失業者が増えることで、安く雇える労働力も増える

・労働者が労働によって資本を増やすことは、労働者自らの首を絞めていることになる

 

 

縛られた労働者~資本論⑭~

・単純労働を続けた労働者=それ以外にスキルがない

・スキルがない=限られた場所で低賃金で働くしかない

・生き方を縛られるのは関係のなかった農耕労働者にも波及

資本主義的な蓄積の一般法則=経済成長&貧困格差が広がる

 

 

最初の資本と資本主義の未来~資本論⑮~

・最初の資本は暴力によって成された

・農民は国や地主に土地を奪われ、都市へと働きに出るようになる→プロレタリアート

・資本家が資本を増やす→国が富む→国が資本家を守る

・資本主義の行く末は労働者たちによる革命

・やがて資本は均等に分けられ共産主義となる

 

 

資本主義を成立させるには~資本論⑯(最終章)~

・植民地時代のアメリカでは、自給自足に近い生活を送っていた者が多かった

・賃金労働をさせたとしても、自分で広く安い土地を買って消えてしまい、資本主義が根付かなかった

・しかし大量の移民と、戦争による混乱、国家レベルで資金援助によって、住民への収奪がはじまった

・収奪による貧困によって、ついに資本主義が根付くことになった

・資本主義社会の行く先は、労働者による資本家への収奪、そして資本の社会化である

 

 

以上、カール・マルクスと資本論でした。

言いたいことは記事にまとめたので、あとを濁さず終わりにします。

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