戦後の動乱の中においても大麻の歴史は関係しています。
かつて日本における大麻はどう見られていたのか、現在の産業としての大麻の立ち位置は現在どう考えられているのか…。
ビジネスとしての一面も見せる大麻についてまとめていきます。
戦前の日本の大麻
戦前の日本では、大麻は神が宿る神聖な植物として、神社のしめ縄や大相撲の綱などに使われていました。
庶民の間では下駄の鼻緒や糸として、また喘息の特効薬としても大麻が使われ、身近な植物として共存していました。
明治政府による殖産政策により全国的に大麻の生産が増えます。
軍服やロープなどに活用され第一次世界大戦では欧州連合への輸出品として、第二次世界大戦では戦争で疲弊する日本を支える産業として共に歩んできました。
GHQによる大麻の規制
1948年戦後の日本は、GHQの占領下で法律の見直しが行われました。
このとき日本における大麻の取り扱いについても見直され、大麻取締法が制定されました。
「麻を麻薬と定義した上で、栽培や製造、販売、輸出入を禁止する」といった内容でした。
米国では大麻を麻薬として取り扱っていたため、既に大麻を禁止する法律が制定されていました。
日本では大麻を吸う文化も無い上に、陶酔効果のあるTHCの含有量がかなり少ない品種しか栽培していませんでした。
これまで日本を支えてきた産業を崩壊させる法律に抵抗する農家も現れますが、結局一部例外を除き全面禁止されます。。(現在でも研究用の大麻でさえ禁止)
今となってはこの法律の真意は定かではありませんが、当時アメリカで開発されていた石油製品を売るのに大麻の存在が邪魔だったとも、日本の国家神道に結びつく麻の文化を取り除く意図があったとも考えられています。
近年の大麻産業と市場
近年、世界各地で合法化に伴い、大麻産業は盛んになってきています。
大麻を取り扱う企業なども次々誕生し、ビジネスとしての市場を広げつつあります。
需要があるのに規制されてきた”かつて”から、供給の準備ができつつある”今”ではひとつの投資(投機)先と考える声も少なくありません。
現にSB証券が試算した大麻の市場は右肩上がりの予測をみせています。
詳しくは…↓
米国では大麻も投資対象に!?市場で注目を集める「大麻関連銘柄」とは?
ほぼ全ての国で違法薬物であった大麻が、今後は産業や医療用として注目されるのはほぼ間違いと感じています。
薬物(クスリ)用としての大麻は言うまでもありませんが、世界的な規制緩和に日本が足並みを揃える日もそう遠くないのかもしれません。
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