の続き…。
トロイア開戦
アキレウスの参戦も決定し、スパルタを含むギリシャ連合軍はトロイアへ攻め込んでいきます。
このトロイア戦争、快進撃を続けるギリシャ連合軍は順調にトロイアまで攻め込むことができますが、難攻不落のトロイア城に9年もの足止めを食らいます。
しかしあるとき総大将アガメムノンとアキレウスが対立してしまいます…。
アキレウスのボイコット
…戦争が10年を過ぎようとしたとき、トロイアのアポロン神殿司祭であるクリュセイスが捕虜にされている娘の返還を求めてきました。
運が悪いことにクリュセイスの娘を妾にしているのは、ギリシャ連合軍総大将で気性の荒いアガメムノンです。
そんな願いも聞き入れず、それどころかクリュセイスを激しく罵って追い返します。
クリュセイスはこれに憤慨し、トロイアに戻ると太陽の神アポロンに復讐の祈りを捧げます。
願いを聞き入れたアポロンは、病をもたらす弓矢をギリシャ連合軍に向かって放ちを疫病(ペストと言われている)蔓延させました。
連合軍は話合いの末、アガメムノンを説得し娘を返すことにしました。
アガメムノンは返還には応じたものの、自分の妾がいなくなることを良しとしませんでした。
代わりにアキレウスの妾であるブリセイスをよこすように命令しました。
妾をとられたアキレウスは激怒。
戦争をボイコットしてしまいます。
アキレウス不在のギリシャ連合軍は後退を余儀なくされてしまいます。
パトロクロスの猛攻
劣勢になった戦場を何とか巻き返そうと立ち上がった者がいました。
それがアキレウスの親友パトロクロスです。
彼はアキレウスに戦場に戻るよう進言しましたが、アキレウスはこれを拒否。
では仕方ないとアキレウスの鎧を借りて戦場に出ます。
戦場は、
「アキレスが戻ってきた!」
と歓声に沸き、戦況もギリシャ連合軍の優勢に傾いていきました。
アキレスに及ばないものの、このパトロクロスの強いこと強いこと。
4度トロイア城門に足をかけますが、トロイアの神アポロンによって城門攻略はなりませんでした。
パトロクロスの死
浮足立ったパトロクロスの元へ、トロイア軍総大将であり軍最強の戦士と謳われたヘクトルが迫りました。
二人の激戦の最中、パクトロクロスの背後に神アポロンが忍び寄り、パクトロクロスの鎧と兜を取ってしまいました。
共に戦っていた戦士がアキレウスではなかったと混乱するギリシャ連合軍。
この混乱に乗じて、トロイア軍エウポルボスの投げた槍がパトロクロスを貫きます。
それでも戦い続けるパトロクロスですが、ついにヘクトルに打ち取られてしまいます。
断末魔の中パトロクロスは言いました。
「これはお前の勝利ではない。」
「神がお前に力を貸さねば俺には勝てなかったことを忘れるな。」
「アキレウスは俺より強いぞ。」
予言というよりも確信を持って言い放った最後の言葉でした。
パトロクロスが身に付けていたアキレウスの装備を引きはがそうとエウポルボスが近づきますが、そうはさせまいと阻止しに馳せたのがアガメムノンの弟メネラオスです。
メネラオスはエウポルボスの首を刎ねることができますが、パトロクロスの装備は敵に奪われてしまいます。
味方の手を借りて彼の遺体を自分本営(船陣)まで送り届けるまでが精一杯でした。
アキレウスの覚醒
親友であるパトロクロスの死を知ったアキレスは彼の死を嘆きます。
そこに現れたのがアキレスの母テティスです。
テティスは、
「わが子よ嘆くな、最愛の友の仇を討ちにお前は戦場に向かう。」
「そこでお前は死ぬだろうが、目的は達せられるだろう。」
「そこで待っておれ。」
と言いその場を去ります。
テティスは鍛冶の神ヘパイストスに武具を作ってもらうよう頼みに行ったのです。
再び現れたときには神の装備をアキレウスに託し、アガメムノンと和解をしなさいと言い残し去っていきました。
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