水素は宇宙の全質量の役75%を占める最も基本的な元素です。
宇宙誕生を説明するビッグバン説に基づくと、この大爆発によって誕生した後、最初につくられたのが水素原子とされています。
水素をヘリウムに変える核融合反応は、恒星が生み出す光や熱のエネルギーとなって私たちの目でも確認ほどの明るさを保っています。
水素は燃焼速度が非常に早く、酸素と急激に反応することで爆発を起こします。
2011年に福島第一原発で発生した“水素爆発”は、原子炉内で発生した水素が漏れ出したことで周りの酸素と反応して起きてしまった爆発です。
この水素爆発と核反応による“水爆”はまた別のものです。
(水爆は、水素の同位体のデューテリウム〔2H〕や放射性同位体のトリチウム〔3H〕の核融合反応から莫大なエネルギーを引き出すものであるため、水素爆発とは性質が異なります。)
ヒンデンブルク号爆発事故
水素による有名な事故に、1937年のヒンデンブルク号爆発事故が挙げられます。
大西洋を横断していたドイツの硬式飛行船ヒンデンブルク号の船尾が突如として爆発。
わずか40秒ほどで墜落し、乗員乗客96名のうち34人と地上の作業員1人が死亡、その他多くの重傷者を出した事故です。
船体の外皮を覆ったゴムによる摩擦で静電気が火花を発し、漏れ出た水素に引火したことが原因であると言われています。
この事故によって飛行船の危険性が明るみに出たため、この事件以降、同様の飛行船は作られなくなりました。
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