ハンバーガーやピザなどの高脂質な食品は、何ものにも代え難いほど私たちの欲求を満たしてくれます。
ですが悲しいことに、これらの食品の美味しさや食べる量に反比例するように、私たちの健康状態も悪くなっていきます。
肥満などの身体的に見られるリスクの他にも、精神や神経に対する悪い刺激、そしてアルツハイマーに関するリスクも上げてしまう麻薬のようなものです。
今回はそんな高脂質の食品とアルツハイマーの関係についての研究記事についてのお話です。
参考記事)
・A Daily Diet of Burgers And Pizzas Could Be Putting You at Risk of Alzheimer’s(2024/02/07)
参考研究)
オーストラリアのボンド大学とグリフィス大学のチームが実施した分析では、ハンバーガーやピザなどの肉ベースの食品や加工食品の継続的な消費とアルツハイマー病との間に関連があることが分かりました。
分析ではアルツハイマー病の患者108人(オーストラリア人)の食習慣と、健康な対照群の330人を比較しました。
その結果、アルツハイマー病の人は、果物や野菜を食べる頻度が少なくなる傾向があり、赤ワインと白ワインの摂取量は平均して低いことが分かりました。
ボンド大学の生物統計学者タヘラ・アーメド氏は、「アルツハイマー病は中年期に始まり、その影響は若い頃から制御されていないライフスタイルに起因する可能性がある」と述べています。
つまり、若い頃に加工食品や高脂質の食品を頻繁に摂取したり運動の習慣などがないなど、健康に気をつかわない生活習慣がアルツハイマー病が発症するトリガーになる可能性があるということです。
アルツハイマー病の予防と治療における課題の一部は、そもそもその原因を理解することです。
この謎の解明には、遺伝的な要因も強く関係していますが、その人の生活習慣などの環境条件も症状の進行に大きく影響する可能性があります。
運動や睡眠に関連する病気や遺伝など、考慮すべき要因が非常に多くがあるため、今回の研究は食事の選択がアルツハイマー病のリスク増加に因果関係があることを示すのに十分ではありません。
しかし、これまでの研究によって、食事が健康ととどれほど密接に関連しているかは明らかになっています。
この研究は、私たちが食べるものがアルツハイマー病のような状態にどれほど影響を受けやすいかを決定する役割を果たすことができるという証拠の山の1つにすぎません。
超加工食品(清涼飲料や炭酸飲料、ポテトチップスなどのスナック菓子、菓子パン、インスタント食品……など)は、一部の人々の認知機能低下にも影響を及ぼすようです。
「このようなものを日常的に摂取することは脳の健康に影響を与え、血管に関する病気や肥満に寄与し、健康上のリスクを増大させる」とアーメド氏は述べています。
科学者が認知症のリスクを下げることができる私たちのコントロール内の要因を特定することができれば、それらの数字は改善し始めるかもしれません。
いずれにせよ、より健康的なライフスタイルを始めるのに早すぎたり遅すぎたりすることはありません。
「ジャンク食品や加工食品に定期的にふけるのとは対照的に、葉物野菜、オーガニック食品、または家庭料理の食事を消費することの利点について若者の意識を高めることが不可欠です」とアーメドは言います。
この研究は、Journal of Alzheimer’s Diseaseにて確認することができます。
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