オドントグリフス
オドントグリフスはカンブリア紀に生息していた動物の一つです。
この生物の化石は、アメリカ人古生物学者チャールズ・ウォルコット教授が1910〜1917年までに発見したバージェス頁岩の中から見つかりました。
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発見されてからしばらくはその存在が明るみに出ませんでしたが、1970年代に行ったサイモン・モリス教授らの再調査にて、今までにない生物の化石として登録されました。
しかしオドントグリフスの化石が一点しかなかったため、その生態は謎に包まれたままでした。
当初は平たい体をくねらせてながら海中を移動し、頭部と思われる部分にある歯でものを食べていると考えられていました。
そのことから学名が“オドントグリフス(歯の生えた謎)”と名付けられました。
オドントグリフスの姿の再評価
その後も長い間化石が発掘されることはありませんでしたが、2006年にジーン・バーナード・キャロン博士らの発見により自体は進展することになります。
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博士らが発見した189点にも及ぶ化石から、オドントグリフスは全長12cmほどの軟体動物であることが判明します。
他の化石のサンプルから、歯と思われる部分は“歯舌”であることも分かりました。
化石の多くは藍藻類(藻や細菌など)の近くで発見されていることから、岩の表面の藻などをこそげ取って食べていたのではないかと言われています。
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また腹足を持っていたことから、体をくねらせて海中を移動するのではなく、カタツムリのように海底や岩を這りつく底生生物である可能性が高いことが分かりました。
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この研究によって、カンブリア爆発以前の多細胞生物からこれらの生物群に至る起源の再評価が期待されています。
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