ヘリウムは無色無臭の気体であり、宇宙において水素の次に軽い元素です。
あまりに軽いため、うっかり宇宙空間に飛び去ってしまった過去があります。
希ガスの一種で原子配列が安定していることもあり、化合物をつくることはありません。(非常につくりにくい。)
地球にはごくわずかしか存在せず、身近なヘリウムは天然ガスから抽出されるものがほとんどです。
空気よりも軽く水素よりも爆発する心配がないため、風船や飛行船の浮力として使うことができます。
ヘリウムは、吸い込むと声を変えるパーティグッズとしても人気があります。
これは、空気中よりもヘリウムの方が早く音が伝わるため、声の振動数が大きくなることが原因です。
またヘリウムの沸点は-268.93℃と低く、液体ヘリウムがMRIなどの冷却材としてもつかわれています。
太陽の中心部では核融合反応によって水素からヘリウムが生まれています。
酸素はほとんどないので燃えているわけではありません。
太陽が放出するエネルギーはこの核融合反応によるものですが、1秒間に放出エネルギーは人類が始まってから今までに消費したエネルギー量でも足りないとい言われています。
ヘリウムの発見者:ノーマン・ロッキャー
イギリスの天文学者ノーマン・ロッキャーは、軍の役人になった後に太陽の魅力に憑りつかれ、熱心な天体観測者になりました。
彼が最先端だった分光技術を用いて太陽スペクトルを観測したところ、まだ知られていなかった黄色のスペクトル線を発見します。
このスペクトル線は今で言うヘリウムによるものであり、ギリシャ語で太陽を表す“ヘリオス(Helios)”にちなんで命名されました。
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