哲学

美味いものは、たまに食べるから美味い~エピクロス派~

哲学

エピクロス派とは、紀元前4世紀ごろに哲学者エピクロスが開いた哲学一派です。

 

信奉者は共同生活を営み、政治活動からは身を引いていました。

 

この世に存在するものは原子と虚空だけだと信じていたエピクロス派。

 

霊魂なども原子であると考えた彼らは、肉体の消滅と共に魂も消滅すると信じていました。

 

死後は恐怖も苦痛もないため、死を恐れる必要は無いといったユニークな考えも持っていました。

 

神の存在も信じていましたが、神々は自分のことに夢中で人間世界の出来事には関心が無いと考えていました。

 

快楽と苦痛

エピクロス派が導き出した幸福とは、「快楽が存在し、苦痛が存在しないこと」でした。

 

しかし、彼らが考える快楽と苦痛は他の哲学派とは違うものでした。

 

エピクロス派は、快楽を動的快楽と静的快楽に分けました。

 

・動的快楽

空腹になったときに何かを食べて空腹を満たしたりするなど、何らかの欲求を求め、満たすことで快楽を得ることを動的快楽と考えていました。

 

・静的快楽

一時的な快楽である動的快楽とは逆に、静的快楽への欲求は小さくなりません。

 

例としては、本を読んで知識を得ることが好きな人は、本を読めば読むほどもっと読みたくなります。

 

知識を得ることへの欲求が静まらないことが静的欲求と考えていました。

 

美味いものは、たまに食べるから美味い

 

ある程度の動的快楽は必要で、幸福を求めるためには望ましいと認めています。

 

しかし、求めすぎて際限なく大きくなるような動的快楽は避けるべきだと、彼らは主張しています。

 

つまり、美味いラーメンを食べすぎていると普段の食事では満足できなくなるため、普段は質素に暮らすべきだという考え方だったのですね。

 

今でも通じる、「何事もやりすぎは悪」に通じる考え方あったようです。

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