神話

【ギリシャ神話:ヘラクレス編⑦】クレタ島の牡牛に恋するパシパエ

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の続き…。

 

第七の試練:クレタ島の牡牛(おうし)の生け捕り

ヘラクレス与えられた次の試練は、ポセイドンに捧げる牡牛の生け捕りです。

 

・クレタ島の牡牛とは…?

この牡牛は、クレタ島の王になる野望を持つミノスに向けてポセイドンが送った神獣で、神の牛を従えるミノスこそ王であると民に納得させるためのものでした。

エンチンヌ・ジョアラート作「ポセイドン(ネプチューン)」

王になった暁には、牡牛を神ポセイドンに返す予定でした。

 

見事クレタ王になったミノスですが、牡牛のあまりの美しさに、別のそこそこ良い牛とすり替えてポセイドンに返しました。

 

ポセイドンは、

「違う牛だけと…まぁいっか!」

となるワケがなく激怒。

 

ミノスの妻パシパエに対し、ポセイドンの牡牛に恋をする呪いをかけました。

 

人間であるパシパエの猛アプローチに牡牛が振り向くはずもなく、パシパエの恋は終わるかのように見えました。

 

そこで現れたのが、クレタ島の名工ダイダロス。(イカロスの父)

 

パシパエがダイダロスに相談をし、牝牛(めうし)の被り物を作ってくれることになりました。

ギュスターヴ・モロー作「パシパエと牡牛」

牝牛の被り物作戦は大成功!

 

パシパエと牡牛の間には子どもまで生まれました。

 

その子どもというのが…

 

あのミノタウロスです。

(本名はアステリオス。ミノス島の牛という意味を込めてミノタウロスと呼ばれるようになりました。)

…とまぁそんなミノタウロスの父牛を捕えよというのが、今回のヘラクレスの試練です。

 

とは言っても牡牛は牡牛でかなり凶暴。

 

クレタ島を荒らし回るほどの暴れ牛でした。

 

始めヘラクレスは、

「そんな凶暴な牡牛ならば複数人で捕えるべきだ」

とミノス王に協力を仰ぎましたが却下。

 

結局一人で牡牛の捕獲を任されます。

 

どうするべきかと頭を悩ませるヘラクレス。

 

最終的にどのようにこの牡牛に立ち向かったかというと…。

 

真正面から力でねじ伏せにいきました。

 

力こそパワーですね!

突進を受け止め切ったヘラクレスには敵わんと、牡牛も奇妙なほど大人しくなります。

 

見事牡牛を捕えたと、エウリュステウスに報告し第七の試練を達成しましたが、牡牛はクレタ島に返さずにそのまま放してしまったそうです。(また別の話でこの牡牛は出てきます。)

 

次回「ディオメデスの人食い馬」

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