今回まとめていく論文は、高タンパク食によるデメリットについての研究です。
ラットに高タンパク食を与え続けた結果、どのようなことが起きたのかを調査しています。
人間においても、高タンパクを食べまくるのが良いことなのかを考えるきっかけになったらと思います。
高タンパク質食はラット大脳皮質および視床下部の酸化ストレスを誘導する
参考論文:High Protein Diet Induces Oxidative Stress in Rat Cerebral Cortex and Hypothalamus(ビャウィストク医科大学より)
この研究は、高タンパクの食事が体に与える影響について検証した研究です。
1日絶食させたラットや食事を自由にできるラットを分け、高タンパク食と通常食に分けて約8週間の調査を実施しています。
高タンパク食
➡食物の44%がタンパク質
通常食
➡食物の24.2%がタンパク質
・スーパーオキシドディスムターゼ(SOD)
・終末糖化産物(AGE)
・ヒドロキシノネナール(4-HNE)
など酸化に関係のある物質が大脳や視床下部など、生物の体にどのような影響があるのかを分析しています。
その結果、高タンパク食が与える酸化反応(ストレス)は、通常食と変わらない、又は酸化反応が多く見られることが分かりました。
例)
終末糖化産物(AGE)やヒドロキシノネナール(4-HNE)において、大脳ではそれぞれの濃度や活性が同程度であるのに対し、視床下部(生理機能を司る脳の一部)では著しく濃度が高い値を示していたりします。
(詳しくは論文詳細へ)
【結論】
・肥満状態での短期的な高タンパク食は有益な効果がある
→食欲抑制にによる体重減少
→エネルギー消費量の増加
など
・対して、健康的な肥満でない状態の高タンパク食はデメリットが見られる
→抗酸化機能の不具合
→酸化ストレス増加
など
つまり標準体重より重い場合であれば、高タンパク食で食欲を制御するなど有益に使うことができると…。
平均的な成人の男女を例にすると、
男性が1日約60g
女性が1日約50g
となっています。
これらの内容や体重を基準に、タンパク質の増減をコントロールしていくと良いということですね。
(厚生労働省も同じ水準で摂取タンパク質量を公表していますが、サンガリアのHPの方が見やすかったのでこちらの表を採用。)
でも50gや60gってどれくらい…?
と思ったので、卵1個を参考にしました。(卵ペディアさん参照)
卵1日8個くらいってことですね。
食物繊維とビタミンC以外の栄養素を含んでいる「卵」は偉大ですね…。
これからも卵を重宝します。
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