砂糖入りの炭酸ジュースを飲み続けると体に起こること

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1日1本の炭酸ジュースを飲むことは、特別なことではありません。

 

アメリカでは、成人のおよそ4割が毎日炭酸ジュースを飲んでいると報告されています。(日本では企業ベースでの調査はあるもも、大規模な調査は見当たらず)

  

1にち1回以上糖分入りの飲み物(スポーツドリンク、エナジードリンク、コーヒー、フルーツジュースなど Prevalence of Self-Reported Intake of Sugar-Sweetened Beverages Among US Adults in 50 States and the District of Columbia, 2010 and 2015より

  

しかし、手軽で身近なこの飲み物が、体に及ぼす影響については、十分に意識されていない場合も少なくありません。

  

一般的な12オンス(約355ml)の炭酸ジュースには、砂糖が約12ティースプーン分も含まれており、

 

これは健康への影響を考えるうえで見過ごせない量です。

  

今回は、そんな砂糖入りの飲み物についての研究をまとめです。

 

参考記事)

What Happens to Your Body When You Drink Regular Soda Every Day(2026/02/03)

  

  

「糖分の過剰摂取」

 

一般的な炭酸ジュースの最大の栄養学的問題点は、含有される糖分の多さです。

 

12オンス(約355ml)缶1本には、約10〜12ティースプーン分の添加糖が含まれているとされています。

 

米国の食事ガイドラインでは、添加糖は1日の総摂取カロリーの10%未満に抑えることが推奨されています。(2025年版 日本人の食事摂取基準には砂糖の摂取上限に関する項目はなし

  

1日2000キロカロリーを摂取する成人の場合、これは砂糖約12ティースプーン分に相当します。

 

これは、炭酸ジュース1本で、ほぼ1日の上限量に達してしまう計算になります。

 

さらに、炭酸ジュースに含まれる糖分は、主に単純炭水化物に分類され、体内で非常に速く消化・吸収されます。

 

その結果、血糖値が急激に上昇しやすくなるという問題が生じます。

 

このような血糖値の急変動が、長期的には体に負担をかける可能性が指摘されています。

  

 

慢性疾患のリスク増加

高糖質の飲料を日常的に摂取することは、さまざまな慢性疾患のリスク増加と関連していると、多くの研究で報告されています。

  

【二型糖尿病】

炭酸ジュースの頻繁な摂取と、二型糖尿病との関連性は、比較的明確に示されています。

ある研究では、週に5本以上のソフトドリンクを飲む成人は、週に1本未満の人に比べて糖尿病リスクが約2倍になることが示されました。

また、運動習慣がある人であっても、1日に2本以上の加糖飲料を飲む場合、糖尿病リスクが22%高まるという報告もあり、運動だけではリスクを相殺できない可能性が示唆されています。

   

【心血管疾患】

砂糖入り飲料は心臓の健康にも影響を及ぼします。

世界全体では、砂糖入り飲料が原因で年間約120万件の新たな心血管疾患が発症している推定されています。

個人レベルの研究でも、加糖飲料を頻繁に飲む人は、そうでない人に比べて心血管疾患を発症する確率が約21%高いとされています。

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【がん】

がんと炭酸ジュースとの直接的な因果関係については、まだ研究途上であり、結論は出ていません。

ただし、乳がん、膵臓がん、大腸がんと加糖飲料摂取との関連を示唆する研究結果は複数存在します。(123

この点については、現時点では関連性が示唆されている段階であり、確定的な事実とは言えないことを明記しておく必要があります。

研究者たちは、糖分が体内で引き起こす慢性的な炎症反応が、これらの疾患リスクに関与している可能性があると考えていますが、その詳細な仕組みについては、まだ完全には解明されていません。

  

 

体重増加や肥満につながりやすくなります

 

レギュラーソーダの摂取と体重増加、肥満との間には、非常に強い相関関係が報告されています。

 

12オンス(約355ml)の炭酸ジュース1本には約155キロカロリーが含まれており、種類によってはそれ以上のものもあります。

 

これらのカロリーは、満腹感をほとんど与えないことが問題です。

食物繊維やタンパク質は満腹感を高める栄養素ですが、炭酸ジュースにはそのどちらも含まれていません。

 

そのため、ソーダで摂取したカロリー分を、無意識のうちに食事で上乗せしてしまう可能性が高くなります。

 

研究によると、運動習慣がある人でも、ソフトドリンクの摂取量が多いほど体重が増えやすいことが示されています。

 

  

口腔内の健康にも悪影響を及ぼします

炭酸ジュースにはは、糖分が多く、かつ酸性であるため、歯や歯ぐきにとってよくない環境を作り出します。

 

砂糖入り飲料は、歯のエナメル質の侵食や虫歯の原因になりやすいことが知られています。

 

その理由の一つとして、加糖飲料が口腔内マイクロバイオーム(口の中の細菌バランス)を変化させる可能性が挙げられます。

 

善玉菌が減少し、悪玉菌が増えることで、虫歯や歯周病が進行しやすくなると考えられています。

 

  

肌の健康への影響も指摘されています

成人ニキビと、砂糖入り飲料の摂取との関連を示す研究もあります。

 

さらに、肌の老化という観点でも注意が必要です。肌のハリや弾力を保つために重要なコラーゲンエラスチンは、糖分と結合することで劣化しやすくなります。

 

この反応は、しわやたるみの原因になることが示唆されています。

 

ただし、すべての研究がこの関連性を支持しているわけではなく、砂糖入り飲料と肌老化との明確な関係が見られなかったとする研究も存在します。

 

この点については、科学的に結論が確定していない分野であることを理解しておく必要があります。

 

 

毎日ソーダを飲んでいる場合

 

炭酸ジュースは、栄養的なメリットがほとんどないため、摂取量を減らすことが望ましい飲料とされています。

 

摂取量を抑えることで、慢性疾患のリスクを下げ、医師と相談して決めた適正体重を維持しやすくなる可能性があります。

 

加糖飲料には、ソーダ以外にも、フルーツドリンク、エナジードリンク、加糖コーヒー、スポーツドリンクなどが含まれており、完全に断つことは簡単ではありません。

 

しかし、以下のような工夫が役立つとされています。

①水を選ぶ習慣をつけること

男性は1日約13カップ、女性は約9カップの水分摂取が推奨されています。

 

②栄養価のある代替飲料を取り入れること

100%果汁ジュース、低脂肪乳、無糖のオーツミルクや豆乳などが選択肢になります。(個人的には100%果汁ジュースは無し)

 

炭酸や風味を工夫すること

無糖の炭酸水に、レモン、ライム、きゅうり、ベリー類などを加えることで、満足感を得やすくなります。

 

• 栄養成分表示を確認すること

購入前に、添加糖やカロリーが多い飲料を避ける意識が重要です。

  

  

まとめ

・炭酸ジュースを毎日飲む習慣は、糖分の過剰摂取を招き、慢性疾患や体重増加のリスクを高める可能性がある

・心血管疾患や2型糖尿病との関連は比較的明確ですが、がんや肌老化との関係については、現時点では結論が出ていない

・水や無糖飲料などへの置き換えを少しずつ進めることが、健康維持の現実的な第一歩になる

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