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【日本語の雑学①】Hを発音をしない言語と日本語

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この記事では、山口謠司氏が著した“面白くて眠れなくなる日本語学”より、個人的に興味深かった内容を紹介していきます。

  

著書内で語りきれていない点などもの補足も踏まえて説明し、より雑学チックに読めるようにまとめていく積もりです。

  

今回のテーマは“Hを発音をしない言語と日本語”です。

  

どうやら日本語にはかつて「ハ行」の発音がなかったようです……。

  

  

  

Hを発音をしない言語

フランス人が日本語を話すとき、「ほし(星)を見る」が「おしを見る」と言ってしまうように、フランス語では“H”の音を発音しないという雑学を聞いたことがある人も多いかと思います。

  

しかし、Hの発音が苦手なのはフランスに限った話ではありません。

  

フィリピン人に「フィリピンの気温はどうですか?」と尋ねると「ピリピンは暑いです」と返ってきます。

  

韓国人も「コーヒー」のことを「コーピー」と言ったりします。

  

日本語の“ハ行”を苦手とする言語はいくつかあるということですね。

  

フランス語からHの発音がなくなってしまったのは、1600年頃と言われています。

  

これは、古代ギリシャで起こった“H”の発音が消失したことから始まりと考えられています。

  

古代ギリシャの姉妹語であるラテン語に由来する言語(イタリア、スペインなど)の多くはHの発音が苦手で、フランスでは1600年頃にはHの発音がなくなりました。

  

その名残として、honest(オネスト)やhour(アワー)など、フランス語由来の英語はHの発音がされないものなどが多く見られます。

  

  

奈良時代の発音

日本書紀が編纂された1300年ほど前の日本。

  

この頃の日本も実は「ハ行」を発音することができませんでした。

  

フランス語のように“H”の発音が失われ、発音できなかったわけではありません。

   

「ハヒフヘホ」の代わりに「パピプペポ」が使われ、「母」は「パパ」、「日本」は「ニポン」と発音されていました。

  

現代の私たちが発音する「ハヒフヘホ」に変わるのは、江戸時代に入ってからです。

   

沖縄や宮古、八重山の方言では「針」を「パリ」と読んだりもします。

    

これは奈良時代の「パピプペポ」の発音の名残と言われています。

   

    

日本でもHの発音がなくなる日がくるかも……

万葉仮名「いろはにほへと……」

   

日本語の発音も時代によっても変わっていくようです。

   

実は“H”の消失は現在でも起こっており、著書内では英語の「カム ヒア」を「カム イア」と発音する若者が多いことが指摘されています。

   

もしかしたら日本語からも“H”の発音が消える日がくるかもしれませんね。

   

そうしたら「ハクビシン」が「アクビシン」とちょっと間抜けな感じになっちゃいますね!

  

 

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