エーギロカシス
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“エーギロカシス(学名:エーギロカシス・ベンムーラ)”はオルドビス紀を代表する生物のひとつです。
少なくとも4億8000万年前頃に生息していたとされ、全長は2.1m以上もあったことから、当時の生物の中では最大級の巨体をもっていました。
名前の由来は、北欧神話の海の神エーギル(Aegir)とラテン語でヘルメットを表すカシス(cassis)からきています。
ベンムーラという名は、発見者であるモロッコの化石発掘者ムハンマド・ベン・ムーラ氏の名前からきています。
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エーギロカシスの生態
エーギロカシスはひとつ前の時代であるカンブリア紀に生息していた“フルディア”の仲間だと考えられています。
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頭部にある一対の突起がフィルターの役割りをしており、海水に存在する小さな微生物を濾して食べる濾過食性の生物だったとされています。
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現在で濾過食性の生物といえば、ヒゲクジラやジンベイザメなどがよく知られています。
それまでの濾過食性生物は海底にへばりついて流れてきた微生物を食べていましたが、エーギロカシスは海中を自由に移動しながら生活していました。
このことから当時思われていた以上に海の中は綺麗だったと考えられています。
エーギロカシスは海の掃除屋さんだったのですね。
またヒレが上下に2対ずつ並んでいることのもとても珍しい特徴のひとつです。
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このヒレが、現在でも続く節足動物の脚(肢)に関係しているのではないかと、現在でも研究が続けられています。
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