ソドムとゴモラ
ソドムとゴモラは旧約聖書の「創世記」編に出てくる二つの町の名前です。
両方ともヨルダン川(死海)付近に存在したとされています。(諸説あり)
聖書によると、町の住人は罪を犯していたため、神は両町を滅ぼしてしまおうと考えます。
それを知ったアブラハムは、悪い者と一緒に良い者も滅ぼしてしまうのは良くないと異を唱えます。
神は、
「正しい者が10人いたら、町を滅ぼすのはやめることにしよう。」
と言い、天使たちを町に派遣しました。
天使たちは町につくと、アブラハムの甥であるロトと出会います。
ロトは天使たちを自宅に招いてもてなします。
やがて、天使の噂を聞きつけたソドムの町の住人がロトの家に押しかけ、
「お前の家にいた連中はどこにいる。なぶりものにしてやるから連れてこい。」
とわめきたてます。
それに対しロトは、自分の二人の娘を差し出し、天使に手を出すことは勘弁願うよう申し出ましたが、住人は納得しませんでした。
天使たちは、これでは救いようがないと判断し、ソドムとゴモラを滅ぼすことにします。
天使たちはロトに、妻たちを連れてソドムから逃げるよう言い、町が滅ぼされている最中は決して後ろを振り向かないことを約束させます。
ロトは近くの町まで逃げおおせることができましたが、妻は滅ぼされている様子を振り返って見てしまったため、塩の柱にされてしまいます。
ソドムとゴモラの人々が、実際にどのような罪を犯していたのかは明らかになっていません。
しかしユダヤ教では、住人たちが犯した罪は他人をもてなさない罪だと考えられています。
またある考えでは、ソドムの住人達が言った「なぶりものにしてやる」という言葉は、性行為の婉曲表現だと解釈しており、この見立てによればソドムの男たちは同性愛者とも考えられています。
豆知識
ロトの妻の塩柱は、イスラエルの観光名所の一つとして知られています。
(中々大きい奥さんだったのですね…。)
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