遂にきました石炭紀の大人気生物メガネウラ!
大昔には巨大なトンボがいてな……なんて話をされたなら、十中八九コイツの話題というくらいメジャーな古生物です。
現在世界で最も大きいなトンボは全長16cmのテイオウムカシヤンマ。
大きく見えるオニヤンマでさえ大きくて10cm程度ですから、16cmのトンボはさらに巨大に感じますね。
古生代にはテイオウムカシヤンマをはるかに凌ぐ大きさの超巨大トンボ“メガネウラ(メガニューラ)”の存在が確認されています。
メガネウラ
メガネウラは役3億年前の石炭紀に生息していたオオトンボの一種です。
翼を広げた大きさは何と60cm!(最大種のメガネウラ・アメリカーナで約70cm前後)
その辺にいるカラスよりも大きな体を持つ昆虫です。
フランス中部の石炭の層(炭層)から全体の化石が発見されていますが、頭部が未発見です。
そのため頭を描く際は他のオオトンボ類に似せて書かれることが多いです。
体をここまで大きくできた理由のひとつとして、当時の大気中の酸素濃度が挙げられています。
現在の地球の酸素濃度はおよそ21%なのに対し、石炭紀〜ペルム紀初期の酸素濃度はおよそ35%と推測されています。
高エネルギーを生み出す気体である酸素を、気管と気門によって体内に効率的に取り込むことで、現在では不可能とされている巨体を維持できるように進化していたという説が有力視されています。
とはいえ体の構造上、現在のトンボのように空中でピタリと止まることはできなかったとされ、メガネウラの羽は獲物に目掛けて滑空していく鳥のような使い方をされていたのではないかと考えられています。
情報が少なく彼らが何を食べていたのかはハッキリしていませんが、おそらく地上に這いつくばっている爬虫類やシダ植物に引っ付いている節足動物などが主な食料だろうと思われます。
メガネウラにもヤゴが存在するはずですが、未だに化石の発見には至っていません。
トンボ類はバッタやカメムシのような不完全変態で成長する代表的な昆虫の一種です。
中でもトンボは幼虫と成虫の姿に違いがあり、遙か昔の生物の幼虫と成虫を見分けるのは至難の技です。
もしかしたらもう既に発見されているある生物がメガネウラのヤゴだったという可能性もあるかもしれませんね。
いずれにしろこんな巨大なトンボが生息していた時代があるなんてロマンですねぇ。
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