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オルドビス紀の巨槍〜エンドセラス〜

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エンドセラス

エンドセラス類の復元イメージ

  

エンドセラスオルドビス紀中期~シルル紀初期にかけて生息したとされる、チョッカクガイの一種です。

 

チョッカクガイは真っ直ぐな円錐形の殻を持つことが特徴です。

  

エンドセラスの全長はおよそ6mあり、不完全な一部の標本から推測すると同じ種の中では9m以上もの個体も存在したと考えられています。

  

似た構造をもつ近い種としてはアンモナイトなどが挙げられます。

   

  

エンドセラスは深海に原生するオウムガイとグループは同じとされています。

  

しかしチョッカクガイの仲間は現在から約2億130万年前から始まるジュラ紀頃には絶滅したとされているため、オウムガイの直接の祖先ではないと考えられています。

  

  

エンドセラスの生態 

国立科学博物館 「エンドセラスの化石」動植物・古生物研究所より

  

オルドビス紀のひとつ前であるカンブリア紀では、全長60cm程度のアノマロカリスが捕食者として猛威を振るっていましたが、このエンドセラスはその10倍以上の体をもつ大型種です。

  

三葉虫の化石にはエンドラセスのものと思われる歯型があったことなどから、オルドビス紀において食物連鎖の頂点に君臨する存在でした。

  

ミサイルやロケットにも似た円錐の形状から、流体(海水)をかき分けて海を自在に動いていたと推測できます。

  

一方でイメージされているような優雅な泳ぎ方ではなく、殻を下にして海底を漂うように生活していたという説もあります。

  

  

この頃から初期の魚類が現れるようになりますが、ヒレなどが発達していないため、マンボウのように水流に流されてながら生活していたと考えられています。

   

そのため、エンドラセスの海中を泳ぐ能力が低くても生存や繁栄に支障がなかったとも言われています。

  

 

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