イムホテプはエジプト第3王朝の2代目ファラオであるジェセルに仕えた宰相です
知恵の神トトを信仰し神官を務め、ファラオからは絶大な信頼を置かれていました。
イムホテプの功績
元は庶民の出であったが、医学、天文学、建築学など学識に優れ、異例の大出世をした人物です。
中でも後世に語りつがれる功績は、現在の世に知られる“ピラミッド”を創り(作り)上げたことがあります。
それまで王墓はマスタバ(アラビア語:ベンチ)墳と呼ばれる正方形で平らな形をしていました。
ジェセル王の墳墓を作る際、イムホテプは現在のピラミッドの原型である階段型を考案します。
以降このピラミッド建設法は、クフ王、カフラー王、メンカウラー王など三大ピラミッドを築き上げたファラオたちにまで影響を及ぼしました。
イムホテプの神格化
第3王朝最後の王フニまで仕えたとされるイムホテプ。
齢80まで生きた記録があり、当時としてはかなりの長寿です。
死後は神として崇められることになります。
彼の死後100年(紀元前27世紀頃)も経たないうちに、医術の半神として神聖化されます。
更に1000年以上(紀元前16~13世紀頃)経つと、書記の守護者として崇められるようにりました。
イムホテプが完全に神格化されたのは、紀元前7~6世紀第26王朝の頃です。
知識の守護者という側面から、知恵の神トトや創造の神プタハとも結びつけられるようになりました。
メンフィスにはイムホテプの神殿が建てられ、書記の守護者→知識の守護者→医療の守護者(悪魔祓い)などアップグレードを繰り返し、その全てを兼ねるようになっていきました。
ファラオと仲良し
生前のイムホテプは当時のファラオと仲が良かったとされています。
どれくらい仲が良いかというと、ジェセル王の彫像の台座やピラミッド内に名や記録が残るほどです。
王家やファラオ以外でエジプト史に名を残すのは異例であり、それだけイムホテプの存在は大きかったことが分かります。
因みに映画ハムナプトラで出てくる宿敵(↓)の名前もイムホテップと似ていますが、全く関係はありません。
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