【ギリシャ神話:ヘラクレス編⑤】ケリュネイアの鹿とエリュマントスの猪

神話
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の続き…。

 

第三の試練:ケリュネイアの鹿

次に与えられた試練は、女神アルテミスが保護している鹿の捕獲です。

 

保護されていると言っても、神であるアルテミス自身が捕まえられない程の警戒心と俊敏さを備えており、放し飼いで保護しているような状態でした。

 

ヘラクレスは弓矢で足を射て捕獲しようと考ましたが、アルテミスに鹿を決して傷つけないことを条件付けられてしまいます。

(そもそもこの鹿、放たれた矢よりも早く動くとされていました。弓矢を使ったとしても効果が無かったのかもしれませんね…。)

 

では、どのようにこの試練を達成したのかというと…。

 

1年間じっくり追いかけまわし、疲れたところを捕獲しました。

 

警戒心の強い鹿を、近づきすぎず離れすぎずの距離を保って根気強く追い回したそうです。

ルーカス・クラナッハ作「ケリュネイアの鹿」

 

王エウリュステウスに報告後、この鹿はアルテミス元に献上されたそうです。

アルテミスと雌鹿

 

第四の試練:エリュマントスの猪

次の試練は、エリュマントス山に棲みつく獰猛な猪の捕獲。

 

この猪、山を下りては畑を荒らし、住民を困らせていた害獣です。

 

ヘラクレスはこのエリュマントス山に向かう途中、ポロスというケンタウロスに出会い意気投合、一緒に酒を酌み交わします。

(ケンタウロス族は粗暴で野蛮な性格で知られており、腰を据えて話ができるケンタウロスはとても珍しかったのです。)

あるときヘラクレスは、ポロスが持っているお酒の存在に気づきます。

 

そのお酒はケンタウロス族の大好物のお酒だそうで、フタを開けたならば匂いを嗅ぎつけた仲間が集まってきてしまうと話します。

 

最初は酒を見せるのを拒んでいたポロスでしたが、ヘラクレスのしつこいお願いにとうとう折れ、少しだけフタを開けてしまいます。

 

すると当然のように集まってきたケンタウロスたち。

 

酒を寄越せと迫ってきますが、それをヘラクレスは蹴散らしていき、それでも逃げないものはヒュドラの毒を塗った矢で殺していきます。

ケンタウロスは助けを求め、ケンタウロス族の中でも例外的に賢く、賢者とされていたケイロンの元へ逃げ込みます。

 

ヘラクレスはケンタウロスを追いながらヒュドラの毒を塗った矢を放ちましたが、

 

その矢が何とケイロンに命中。

 

ケイロンは毒で苦しみますが、不死の身体を持っていたため死ぬことができません。

 

つまり、このまま永遠にヒュドラの毒に侵され苦しみ続けるのです。
(この苦しみから解放されるのはまだ先のお話…。)

 

ポロスは、ケンタウロス族を一撃で葬り去る矢を不思議がって見ていましたが、手からポロっと矢を落としてしまい、足に傷を負ってしまいます。

 

もちろんヒュドラの毒を塗った矢なので彼はここで息絶えます。

 

その有様を見たヘラクレスは、ケイロンに永遠の苦しみを与えてしまったこともあり、自分してしまったことを嘆きます。

 

しかし彼にはやるべきことがあります。

 

そうです、猪退治です。

 

悲しみを怒りに変えて、山中に轟く雄叫びを上げ猪を退治しにいきます。

 

その猪は、ヘラクレスの雄叫びに恐れをなし、すくみ上っている所を難なく捕らえられました。

エリュマントスの猪を捕まえるヘラクレス

試練の完了をエウリュステウス王に報告しに行ったヘラクレス。

 

怒りと悲しみで殺気立ったヘラクレスの来訪を知ったエウリュステウスは、城の地下室に隠れしまったそうです。

 

次回「牛小屋の掃除と怪鳥退治」

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