水と氷
水が氷になると浮いてきますよね。
昔からの常識として知られている当たり前の現象です。
でも実はこの現象、とても不思議なことなのです。
水以外のほとんど物質は、一定の質量の個体の体積が液体よりも小さくなります。
そのため、同じ物質であれば液体の中に個体が沈んでいきます。
しかし液体の水が氷になると、分子が決まった方向に結合し、自由に動けず正四面体の結晶になります。
この結晶構造はダイヤモンドなどに見られる隙間の多い構造です。
下の表のように0℃以下で結晶化が始まり、隙間ができることで密度が小さくなります。
水よりも密度が小さいことで、氷が浮かんでしまうのです。
「でもこの表、4℃だと密度が増えているのですが…。」
その通り、それも水の不思議なところで、水は4℃になると一番重くなるのです。
まぁ正確には0.999973g/cm3 ですが、ほぼ1g/cm3 と言って良いでしょう。
ちなみに死海の水の比重は1.3。
式)
死海の塩の量は1Lに300g
1000g(1L)+300g=1300g
1300g/1000g = 1.3=死海の比重
人間の比重は一般的に0.9~1.1なので人間の方が軽いため浮いてしまうのですね。
豆知識
個体より液体の密度が大きい物質は、水の他にビスマス、アンチモン、銑鉄くらいです。
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