浸透圧
浸透圧とは、溶液の濃度を薄めようとする力です。
半透膜で仕切ったU字管に片方は食塩水(濃度が高い)を、もう片方は濃度の低い純粋な水(濃度が低い)を水位を同じくして入れておきます。
放置すると食塩水側の水位が上がり、純粋な水側とで水面の高さに差が出てきます。
これは、純粋な水が食塩水の濃度を薄めようと頑張るからです。
このとき謎の装置で上から押さえつけ、高さを均一に戻したときの圧力(Pa)が浸透圧になります。
浸透圧の歴史
1874年、ドイツの植物生理学者ヴィルヘルム・ペッファーは、スクロース水溶液の浸透圧を温度や濃度を変化させながら調べていきました。
すると、浸透圧が温度一定ではモル濃度に、濃度一定では絶対温度に比例することを突き止めます。
その結果“Π=kcT”という式が導き出されることになります。
Π=浸透圧
k=比例定数
c=モル濃度
T=絶対温度
後にオランダの科学者ファント・ホッフが比例定数kについて考えました。
その結果、いずれも8.3×10^3Pa・L/(mol・K)であることが分かり、これは気体定数と同じ値であした。
これをもとに導き出した式が“ΠV=nRT”。
後にファントホッフの法則として認知されるようになります。
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