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【研究】睡眠不足が翌日の仕事に及ぼす影響【要約】

生活

YouTube、ティックトック、ネットフリックス……。

  

布団の中でこれらを楽しむのが至高の楽しみであるという人も少なくはないのではないでしょうか。

  

そして、ついつい夜更かししてしまうという人も……。

  

人や動物が睡眠をとる理由は、完全には解明されていませんが、睡眠は身体と精神にとって重要なことは分かっています。

  

今回はそんな睡眠不足と翌日のパフォーマンスについての影響をまとめた記事です。

  

SCIENCEalertに2023年4月2日付けで掲載された記事からまとめていきます。

  

参考記事)

A Bad Night’s Sleep Can Ruin Your Work Day. Here’s What You Can Do About It(2023.4.2)

How a night of poor sleep can affect your next day at work – and four ways to function better(2023.3.31)

 

参考研究)

Some positivity per day can protect you a long way: A within-person field experiment to test an affect-resource model of employee effectiveness at work(2022.10.23)

Sleep quality and self-control capacity as protective resources in the daily emotional labor process: Results from two diary studies.(2015.5)

The role of regulatory, affective, and motivational resources in the adverse spillover of sleep in the home domain to employee effectiveness in the work domain(2021.10.5)

  

  

睡眠と意思のコントロール

 

家庭での睡眠と組織行動に関する研究では、仕事で効率的に働くためには、家庭での睡眠が重要である事が明らかになっています。

  

研究では、従業員が数週間にわたって一日に数回のアンケートに回答する日記形式の調査を実施しました。

  
 調査結果では、睡眠の質が高い日(睡眠までの導入がスムーズだったり、睡眠時間が十分にとれた日)は、より仕事に集中できるという感覚を持ったり、同僚サポートする可能性が高いなど、仕事のパフォーマンスが向上したことが分かりました。

  

一方、睡眠不足は、仕事を先延ばしにしたり、他人の仕事の功績を自分の手柄として主張するなど、非論理的な行動を取ってしまう可能性を高めることが分かりました。

  
睡眠は、自制心や意志力などの認知スキルに大きな影響を与えます。

  

仕事では、あまり楽しくないタスクや不快なタスクを取り組み始めたり完了させるために、衝動や感情のコントロールをするなど意志力が必要です。

  

そんな自分の意志をコントロールするためには、どのようなことを意識すれば良いでしょうか。

  

  

仕事のパフォーマンスを上げる4つの方法

 

①取り組むタスクを仕分ける

もし前の晩によく眠れなかった時は、意志の力を必要とする仕事を避けるべきです。

 

代わりに、多くの思考や注意を必要としない単純な作業で取り組むことが効率的です。

 

②考え方を変える

ある研究では、意志力を必要とする行動は、精神的資源に依存していると考えられています。

 

しかし、2021年10月の研究報告では、消費した意志力は簡単に回復できると考えている人は、そうでない人に比べて仕事のパフォーマンスが上がるとされています。

 

なので、意志力を強く行使すると、精神的なエネルギーが枯渇するという考え方を変えると良いでしょう。

 

③状況を変える

仕事のパフォーマンスを上げるために、環境はとても重要になります。

 

受験勉強の時に、部屋にスマホやゲームに手を伸ばしてしまうように、ダイエットをしている最中についついチョコレートやクッキーを食べてしまうように、誘惑にはついつい負けてしまうものです。

 

集中して仕事をしたいなら、気が散るものが少なく、誘惑がない部屋に移動するべきです。

 

もし質の良い睡眠はとりたいなら、誘惑の原因となるスマートフォンをどこか遠くに置くべきです。

 

自分が変われないなら、環境を変えるというのが、結果的に自分を優しくするための最短ルートになります。

 

④面白いビデオを観る

ポジティブな感情は、ネガティブな感情の有害な影響を打ち消す特効薬です。

 

日中に面白いビデオを見ると、意志力を必要とする仕事による精神的な影響を減らし、従業員の有効性を高めることができることが分かっています。

 

そのため、睡眠を十分に取れず、精神的に苦痛を感じた時には、面白いビデオを見て一時的に気を紛らわせることが推奨されます。

 

 

まとめ

・睡眠の質は翌日の仕事のパフォーマンスに大きく影響する

・睡眠は自制心や意志力と関わりがある

・意志力をコントロールするには、タスクの仕分ける、思考を変える、状況を変える、面白いビデオを見ることが推奨される

 

睡眠の質は翌日の仕事と密接な関係があるようですね。

 

寝不足になってしまった場合には、精神的に消耗する仕事はなるべく避けた方が良いようです。

 

個人的な感想ですが、最も睡眠の質を上げると感じているのは、昼間に運動をすることです。

 

ウォーキングでもランニングでもスクワットでも、ある程度の疲れたと感じるまで体を動かすことで、夜はぐっすり眠れた上に、朝はスッキリ起きることができると感じています。

 

それに加えて、前回記事“サザエさん症候群にならないための脳科”にて紹介した、朝の楽しみを作って置くことで起きるモチベーションも高まっていくだろうと思います。

 

 

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