科学行動

睡眠が多すぎても少なすぎても病気のリスクは高まる

科学

  

質の良い睡眠は、免疫力や精神安定の面など多くの問題から私たち守ってくれます。

  

逆に、極端に長いあるいは短い睡眠はどのような影響があるのか。

  

今回の科学者たちは、適切でない睡眠時間を習慣としている人が、感染に対しての防御が弱くなっているかもしれない証拠を発見しました。

 

2023年、3月2日にfrontiers Science Newsにて掲載された記事からまとめていきます。

  

参考記事)

Sleep too much or too little and you might get sick more, scientists find(2023.3.2)

  

参考研究)

The association between self-reported sleep problems, infection, and antibiotic use in patients in general practice2023.3.2

  

  

睡眠不足と感染リスク

  

ノルウェー・ベルゲン大学では、ノルウェー全域での一般開業医が関わる患者1,843人に対し、睡眠の質と感染に関するアンケートを実施しました。

  

アンケートでは、睡眠時間、睡眠の自己評価、寝る時間帯の好み、ベルゲン大学不眠症指標及び、過去3ヶ月間の間に感染症や抗生物質を使用したかどうかを調査しました。

  

その結果、7〜8時間の睡眠をとっている患者と比較し、6時間未満の睡眠を報告した患者は、感染を報告する可能性が27%高いことされ、9時間以上眠っている患者の場合、感染を報告する可能性が44%も高いことが分かりました。

  

また、睡眠時間が6時間未満の患者場合、感染を治療するために抗生物質を必要する場合が多いことも分かりました。

  

研究を主導したIngeborg Forthun氏はこう述べています。

  

「適切でない睡眠時間を報告した患者の間で感染を報告するリスクが高いことは、感染があることで睡眠不足や眠気の両方を引き起こす可能性があることを知っているので、それほど驚くべきことではありません」

 

「しかし、慢性不眠障害を持つ人々の間で感染のリスクが高いことは、感染が睡眠に及ぼす関係とは別の関連性がある行動を示しています。これによって睡眠不足は感染の影響を受けやすくなる可能性があります」

  

また、根本的な健康問題が、睡眠不足のリスクと感染のリスクの両方に影響を与える可能性はありますが、この結果を完全に説明できる訳ではない……と注意点も残しています。

  

まとめ

・長すぎるor短すぎる睡眠時間は、感染リスクが高まる傾向がある

・感染が原因で睡眠時間が適切でくなることもあるが

・感染のない睡眠時間が不適切な患者のデータから感染リスクが高まることが判明した

・7〜8時間を目安に睡眠をとるとよい

  

睡眠の質は大切と言いますが、今回の研究でより睡眠についての重要性が深まった気がします。

 

睡眠が長すぎると感染を報告する率が高くなるのは興味深いです。

 

短くて体が休まらず、免疫力が低下するというのは考えられそうですが、長く寝すぎても健康には良くないということですね。

  

今後も睡眠の質には注意しながら生活していこうと思います。

  

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