ナトリウム
ナトリウムは柔らかい銀色の金属です。
金属の中ではとても柔らかく、ナイフで切ることができます。
単体のナトリウムは反応性が非常に高く、水に入れると爆発を起こすという面白い元素でもあります。
今回はそんなナトリウムの水や塩素との反応について簡単に触れていきます。
ナトリウムと水の反応
ナトリウムと水の反応式は「Na+H2O→NaOH+1/2H2」という単純なものです。
ではなぜ爆発するほどの反応が起こるのでしょうか…?
結果から言うと、発生した水素が反応熱によって点火されるためです。
ナトリウムが水と反応すると、水酸化ナトリウムと水素が発生します。
ナトリウムは反応性が高いと言いましたが、これを言い換えると“陽イオン化傾向が高い(陽イオンになりやすい)”ということです。(カリウム、カルシウムに次いで3番目)
水と反応すると、水素に無理やり電子を与えてナトリウムイオン(Na⁺)になります。
電子をもらった水素は水酸化物イオン(OH⁻)になり、ナトリウムイオンと反応して水酸化ナトリウム:NaOHになります。
残った単原子の水素は不安定なので、他の水素とくっつき水素分子を作り気体として放出されます。
この発生した水素が反応による発熱で発火するのです。
ちなみに、水の量に対してナトリウム少ない場合だと、反応による熱が周りの水に吸収されてしまい発火しないこともあります。
塩素と反応
塩素と反応すると、我々生きていくうえで必要不可欠な“塩化ナトリウム:NaCl”になります。
地球上のナトリウムの多くは、この塩ナトリウムとして海や岩の中に存在しています。
ナトリウムは必須ミネラルの一種で、カリウム同様に細胞外壁との浸透圧を調整したり、筋肉の収縮に関与しています。
また神経細胞の信号伝達には欠かせない元素です。
電気信号を感知すると体内中のナトリウムイオンが神経細胞の軸索(細胞体から伸びる長い突起状のもの)干渉し電気が流れ、信号が伝わっていきます。
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