教祖になった数学者~ピタゴラス~

哲学
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a^2+b^2=c^2という、直角三角形の辺の長さを求めるために覚えた三平方の定理

 

別名ピタゴラスの定理とも呼ばれるこの公式ですが、これを発見する原因となったピタゴラスという人物もまた面白い人生をたどっています。

 

今回はそんな彼の人生について紹介していこうと思います。

 

ピタゴラス

ピタゴラス(前582~前496)

 

ピタゴラスは現在のトルコ沿岸部に位置するサモス島で生まれました。

 

彼が生まれる前、ピタゴラスの両親はピュティア(神のお告げを聞いて言葉にする巫女)からこう予言されます。

 

「ギリシャで最も賢く美しい子が生まれるであろう。」

 

両親はこの予言を聞き入れ、生まれた子にピュタゴラス(ピュティアの予言を受けた者)と名付けました。(以下ピタゴラスで統一)

 

 

20年もの勉学の旅

彼が生まれた町の近くには、「万物は水である」と唱えた哲学者で数学者のタレスが住んでいました。

タレスの下で勉学に励んでいたピタゴラス。

 

タレスの助言もあり18歳になると勉学のために諸国を巡ることを決めます。

 

およそ20年もの長きに渡り古代オリエント地方を旅し、エジプトでは幾何学と宗教を、バビロニア地方では算術と天文学を学び再びサモス島へ帰ってきます。

 

しかし彼が帰ってきたとき、サモス島は僭主(力によって君主の座についた支配者)ポリュクラテスによる制圧的な支配が始まっていました。

 

ポリュクラテス(前538~前522年頃)

 

ピタゴラスはこの状況から学問に適した環境ではないと考え、サモス島から逃げることに。

 

行き着いた先はイタリア半島の先っぽに位置するシチリアでした。

 

 

金の太もも

ピタゴラス
ピタゴラス

ちょっと見て…この太もも。

シチリアで彼は、20年間で培った知識と持ち前の話術で多くの人々の感心を集めます。

 

ある時ピタゴラスは、待ち行く人を捕まえては「太ももを見よ」と声をかけていました。

 

町人が彼の太ももを見るとなんと黄金に輝いていたのです。

 

金箔を太ももに貼り付けたのかどうか分かりませんが、きっと金細工の盛んなエジプトなどで身につけた技術でしょう。

 

これを見た市民の間に噂が広がりピタゴラスは一躍有名に。

 

ピタゴラスの下で勉強したいという人々が次々に現れ、遂にはイタリアのクロトンでピタゴラス教団立ち上げるまでになります。

 

 

教団とピタゴラス

 

彼が立ち上げたピタゴラス教団には厳しい入団試験と戒律がありました。

 

入試を突破し財産を全て寄付することで入団が認められます。

 

入団後も厳しい戒律が多くあり、“そら豆には一切触れてはならない”という謎の戒律もありました。

 

教団が大きくなるに連れ、ピタゴラス教団員たちは「私達は賢い者である。」とクロトンの町の人を蔑むような振る舞いをし始めます。

 

その振る舞いは入試に失敗した者たちに少なからず反感を買わせるものであり、彼らは徐々に恨みを募らせてしまうのでした。

 

ピタゴラス
ピタゴラス

そら豆を踏みつけるくらいなら…!

こんなことを続けたある時、遂にピタゴラス教団は焼き討ちにあってしまいます。

 

教団に反感を持った人物が民衆を焚き付けた事により、暴動は制御できない程に。

 

ピタゴラスは教団員の助けもあり命からがら逃げ出しますが、あと一歩のところで強大な壁に阻まれてしまいます。

 

そら豆畑です。

 

 

教団の厳しい戒律にひとつ“そら豆に触れてはならない”

 

彼は

「そら豆を踏みつけるくらいなら死を選ぶ」

と言い、追手によって首を切られて死ぬという最後を迎えます。

 

 

ピタゴラスの死後

ピタゴラスの死後、散り散りになった教団員たちによってなおも神格化されていきます。

 

その後の発見などもピタゴラス教団というよりも、ピタゴラスの成果とされることもありました。

 

しかし、生活に困った教団員の中に研究の成果を売るもの現れ、徐々に教団の秘密主義が薄れ、次第に教団は影の存在になっていくのでした。

 

教団は厳しい掟によって運営されていましたが、生前のピタゴラスは穏やかでとても優しい性格だったとされています。

 

賢者だともてはやされることありましたが、彼は謙虚に

「私は賢者ではありません。ただ知を愛する者です。」

と言いました。

 

知を愛する(フィロソフィア)は後にソクラテスが哲学と定義つける言葉です。

 

つまり、ピタゴラスは西洋哲学の祖と言われるソクラテスより前の哲学者とも言えるのです。

 

 

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