ネイチャーに掲載されたある論文が話題を呼んでいます。
これによると、何と理論上でしか提唱されていなかった、「核電気共鳴法」が実証されたので~す!(パチパチ)
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どゆこと…?🤔
とても気になるニュースだったので、研究や他の記事をまとめていこうと思います。
核電磁共鳴と核電気共鳴とは
・核電磁共鳴
世の中に存在する多くの原子は、磁石としてしての性質があります。
これを利用し、外部からの強い磁力によって原子のS極N極を統一させることができます。
このことを核「電磁」共鳴法と言います。
医療機器であるMRIなどはこの方法を使って、体の部位ごとの原子の磁極化の違いを検知。→内臓などを映像化したりします。
しかし磁場は空間的に広がってしまうので、必要のない原子の向きにまで影響してしまいます。
・核電気共鳴
これに対し今回発見された核電気共鳴は、磁気ではなく電気を使って原子の向きを揃えることで、単一原子レベルでの制御が可能なのです。
イメージ的には、
玉の乗ったビリヤード台を動かして穴に入れるのが核電磁共鳴。
キューを使って一つの玉を穴に入れるのが核電気共鳴
といった例えが使われています。
発見のきっかけは些細なミス
これらの事象を発見をしたUNSW量子コンピュータ研究チームは、磁力アンテナの一部が損傷し、磁場ではなく電気しか流さなくなるというアクシデントに見舞われました。
しかし、本来磁場が形成されないと起こるはずの無い共鳴反応を感知。
58年前に、ニコラス・ブルームバーゲン(ノーベル物理学賞受賞者)が提唱した、電気による共鳴反応から仮説を立て、調べていきました。
その結果は大当たり、以下の図のような装置で共鳴反応をテスト。
磁場でも電気でも共鳴反応を感知することができた。
というのがこの研究です。
これによって何が変わるのか?
ではこの発見がどのようなことに役立つのか…?
例としては、
・医療分野において、MRIがERIに変わり断層撮影の性能が大幅に上げられる
・科学分野においては、原子核の操作が小規模かつ簡単に行えるようになる
・IT分野において、量子コンピュータのビット制御ができる
(正直なところ…未知!)
また、磁場を形成するための電力も大幅に抑えられるため、今まで再現できなかったテクノロジーが世に出てくる可能性も大いにあり得ますね。
解明できなかった科学の謎や、想像もしていなかった技術が生まれるかもしれないと思うとワクワクしますね!
参考サイト
Australian Engineers Just Accidentally Solved a 58-Year-Old Quantum Mystery
Engineers crack 58-year-old puzzle on way to quantum breakthrough
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