聖書によるとヨセフはヤコブの12人の中の11番目の息子で、妻ラケルとの間にできた最初の男でした。(ラケルの他に3人いました。)
聖書の創世記の中で、彼だけやけに上等な着物を着させられていることから、ヤコブから偏愛されていたとされています。
ヨセフは夢を解釈する不思議な能力を持っていました。
ヨセフは父や母や他の兄たちがひれ伏す夢を見たと兄たちに伝えました。
元々偏愛されて良い気分のしていない兄たちは、そのことを聞いて更に怒りを募らせました。
この夢に怒った兄たちは、ヨセフを殺す計画を立てました。
ただ、長男のルベンだけは殺害を思いとどまり他の兄たちを説得。
代わりにヨセフを穴に投げ込みます。
やがてヨセフは通りすがりの商人に発見され、エジプトのファラオの侍従長ポティファルの奴隷として売られました。
ヨセフはポティファルの奴隷として忠実に従っていました。
しばらくすると、ポティファルの妻がヨセフを誘惑しようとします。
しかし、いくら言い寄っても頑なに振り向かないヨセフ。
遂には、「ヨセフに襲われた」とポティファルに訴え、ヨセフを監獄へと送りこみます。
監獄で彼は、ファラオによって投獄された給仕長と出会います。
ヨセフは得意の夢の解釈で給仕長が見た夢を解き明かし、
「あなたは三日後に釈放される」
と予言をします。
言葉通りに釈放された給仕長は驚き、ファラオにもヨセフの夢の解釈の力を伝えます。
噂を聞きつけたファラオは、気がかりな夢をヨセフに解き明かしてもらおうとします。
ファラオの夢を解き明かしたヨセフは、
「今後7年間は豊作で安泰ですが、それ以降の7年は飢饉に見舞われます…。」
と夢の解釈を伝えます。
ファラオは彼の言葉通り、7年間余った食料を蓄えて飢饉に備えます。
自体がヨセフの言葉通りとなると、ファラオは大いに感謝し彼を宰相として迎えます。
予想していた飢饉が広まると、宰相ヨセフの元に食べ物を求めて他の地域の者たちがやってきます。
そこにはかつてヨセフを殺そうと企んだ兄たちの姿もありました。
兄たちはヨセフに気が付いていません。
ヨセフは正体を明かさず、弟のベニヤミンだけを奴隷として迎え、他の兄たちを追い返そうとしました。
このとき、兄の一人であるユダが
「ベニヤミンではなく、俺を奴隷にしてください!」
と嘆願してきました。
これを聞いたヨセフは兄たちが心を入れ替えた(自分に屈した?)印だと考え、一家をエジプトに移住させることを許します。
そしてエジプトで、彼と11人の兄弟たちは後のイスラエル12部族の祖になっていきました。
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