現象と実在
哲学の歴史を通して常に大きなテーマとなっているのが、この現象と実在です。
ソクラテス以前(紀元前470年より前)の哲学者たちは、いつも自分たちが目にしている物事と、実在しているものの根本は大きく違っていると思っていました。
例えば…(各哲学者の主張)
哲学者タレス「現象がどうあれ、万物の根源は水である。」
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哲学者ヘラクレイトス「世界の根源は火でできている。」「万物は常に動き流転している。」
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哲学者パルメニデス「何物も実際には運動していない、運動しているように見えるのは全て幻想に過ぎない。」
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その後、プラトン、スピノザ、ライプニッツなと多くの哲学者たちが従来とは異なる説を唱え、自説が真理に近いと主張していくこととなりました。
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パルメニデスの主張は、今でも言われる世界5分前説に近いものを感じますね。
豆知識
2番目に紹介したヘラクレイトスは、気品が高く人嫌いな性格でした。
人嫌いになってしまった原因は、出身地の市民が親友を追放してしまったためと言われています。
彼は人里離れ山奥で暮らしましたが、水腫を患い医者の診断を受けるために街に降りることもあったとか。
しかし彼は、自らが構築した「万物の根源は火である」という哲学体系から、熱によって水腫の水分が蒸発すると考えました。
その結果、熱を持つものに足を入れることに。
熱を持つものと言えば…?
そうです、皆さんお馴染み牛の糞です。
糞の中に足を入れたは良いものの、牛の糞は彼の身体を直すこともなく、そのまま息を引き取ることになりました。
という逸話あがります。
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