哲学

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資本とは増える貨幣である~資本論④~

(↑前回記事)    前回の記事では金属が貨幣になった理由をまとめていきました。  量や重さが表しやすく、分割と合体が簡単で、大きさによって質が変わらないという特性が、ものの価値を計るのにぴったりだったのですね。  また貨幣には価値を表す機...(続きを読む)
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貨幣に備わる二つの機能~資本論③~

(↑前回記事)  カール・マルクス(1818~1883年)  前回の記事では商品と貨幣についての関係をまとめていきました。  貨幣は商品を計ることができる便利なものです。  しかしそれによって商品の裏にあるはずの労働の価値が見えなくなってし...(続きを読む)
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貨幣によって見えなくなる労働~資本論②~

前回では資本論を語る上で重要になる、商品と価値についてまとめていきました。  商品とは使用価値と価値があってこそ商品と言えることを、ものの交換や労働の量の説明とともに明らかにしました。  今回はその使用価値と価値を表す“貨幣”についての話で...(続きを読む)
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古代エジプト人の死生観~死者の書~

古代エジプト人々は、人間は五つの要素によって構成されていると考えました。  ・カー(魂や生命力)・バー(性格や個性)・レン(この世の名前)・シュト(心の影)・イブ(心臓)  人は死後、永遠の命を持って生き返ると信じられていました。 今回はそ...(続きを読む)
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資本論の完成~カール・マルクス後編~

の続き…。  若かりしマルクス前回の記事では、マルクスの若い頃についてまとめました。 若いうちから他国の革命や政府による社会行動の抑制を経験したからか、素行は良くなかったようです。しかし彼が俯瞰した視点から国を見ることができたのも、この経験...(続きを読む)
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プロイセンの問題児~カール・マルクス前編~

今回のテーマは社会主義、共産主義の思想を世に広めたドイツ(プロイセン)出身の思想家カール・マルクスについてです。  やがて国家をも動かすほどの影響力を持った彼の思想について触れていきたいと思います。  この記事ではマルクスという人物について...(続きを読む)
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「聖書は人が作った文書として見るべきだ」~スピノザ~

スピノザ盲 目に神を信じるのではなく、自ら考えるのだ。  1670年、バールーフ・デ・スピノザ(1632~1677年)は自身が刊行した"神学・政治学”の中で、聖書を特別扱いするのではなく人間が作った文書として見るべきであると訴えました。  ...(続きを読む)
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我思う、故に我在り~ルネ・デカルト~

以前、神の存在証明↓にて触れたルネ・デカルト。アウトプットついでに、彼についてもう少し掘り下げていこうと思います。 ルネ・デカルトデカルト我思う、故に我在りフランスのラ・エーに生まれたデカルト。  哲学(科学)や数学分野の著書をいくつも著し...(続きを読む)
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早すぎた原子論者~デモクリトスの原子論~

原子の組み合わせで物が形作られていることは、今となっては当たり前のことです。 哲学が始まったばかりの2400年以上も前、「この世は原子でできている」と論じた哲学者がいました。 彼の名はデモクリトス。 哲学界では有名なソクラテスと同世代の人物...(続きを読む)
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哲学の黎明期~古代中世哲学~

西洋哲学における中世は、紀元前5世紀~ルネサンスが始まる前の15世紀頃と言われています。 ルネサンス前のヨーロッパは、キリスト教カトリック的支配の影響によって、多くの文化が停滞したと言われています(暗黒時代)。 学問分野では目立った進展はあ...(続きを読む)
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…よって神は存在する!~神の存在証明~

神を信じる人もそうでない人も、その存在ついて論じることは多くあります。  アリストテレス以来、多くの哲学者が神の存在を証明しようとしてきました。  神の存在証明哲学者が考えた神の存在証明は、大きく分けて3種類あります。  ①本体(存在)論的...(続きを読む)
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美味いものは、たまに食べるから美味い~エピクロス派~

エピクロス派とは、紀元前4世紀ごろに哲学者エピクロスが開いた哲学一派です。 信奉者は共同生活を営み、政治活動からは身を引いていました。 この世に存在するものは原子と虚空だけだと信じていたエピクロス派。 霊魂なども原子であると考えた彼らは、肉...(続きを読む)
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例え拷問を受けていても幸福~ストア派~

ストア派とは、紀元前3世紀から紀元前2世紀にかけて盛んになった哲学一派です。 古代ギリシャの時代に存在したと言われるゼノンから始まった思想で、禁欲主義的な考え方です。ゼノンストア派は、生物は受動的な物質と能動的な力(プネウマ)とで構成されて...(続きを読む)
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人は生まれながらにして知ることを欲する~アリストテレス~

アリストテレスアリストテレス(紀元前384~322)はギリシャ北部にあるマケドニアで生まれた哲学者です。  アテネのプラトンが開いた学園アカデメイアで学び、プラトンの死後は自身がリュケイオンという学園を開きます。  当時のアテネは生物学、自...(続きを読む)
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我々は影を見ているに過ぎない~洞窟の比喩~

プラトンの洞窟の比喩「人間は、地下にある洞窟で生活しているようなものである。」「その洞窟は、入り口の奥行が長く、そこから光が洞窟の幅いっぱいに奥まで差し込んでいる。」「そこに住む人々は、子どものころから足と首を縛られ固定されており、正面しか...(続きを読む)
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人は生まれたときにイデアの全てを忘れている~イデア~

イデアこの世に美しいものはなぜ美しいと感じるのでしょう?   プラトンはこの世界の理の外に「美しいというイデア」が存在していて、そのイデアがこの世界の「美しい」という感覚に関係していると主張しました。プラトン更にこの美のイデアと同様に沢山の...(続きを読む)
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死の直前まで哲学の議論をしていた男~ソクラテス~

ソクラテス(紀元前470~前399)ソクラテスは、西洋哲学の創始者だと考えられていますが、実は本人は書物などを書き残したりすることはありませんでした。 ソクラテスについては、他人が見聞きしたことから間接的にしか知ることができません。 私たち...(続きを読む)
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目にしている物事と実在しているものの根本は…?~現象と実在~

現象と実在哲学の歴史を通して常に大きなテーマとなっているのが、この現象と実在です。 ソクラテス以前(紀元前470年より前)の哲学者たちは、いつも自分たちが目にしている物事と、実在しているものの根本は大きく違っていると思っていました。 例えば...(続きを読む)
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