今回は、TEDにて興味深かったスピーチについてまとめていきます。
参考スピーチ)
参考にしたのは、ワシントン大学で健康科学を研究しているKristie Ebi氏によるスピーチです。
以下まとめになります。
健康に生きるために
私達が健康に生きていくためには、バランスのとれた食事が必要。
タンパク質やビタミンなどを得る必要がある。
これらの栄養素は主に植物から得ることが可能で、その植物に成長必要なものは二酸化炭素。
気温の変化と影響
産業革命以降、二酸化炭素は増え続け、気温も約1度上昇している。
気温の上昇からくる気候変動は、干ばつや洪水や熱波などを引き起こし、農業生産に大きく影響している。
2050年には人口が約90~100億人に達するとも考えられていて、それらの人々に食料を持続的に供給できるようにするためには、農業生産性の進歩が必要。
そして、二酸化炭素は植物の成長だけでなく別の結果ももたらす。
(今回はその二酸化炭素に焦点を当てたスピーチです。)
二酸化炭素が増えると?
二酸化炭素増えると、植物内の炭水化物や糖やデンプンの濃度が増える。
その一方で、タンパク質やビタミンなどの栄養素の濃度は低下してしまう。
人の発達や代謝機能を適切に維持するために必要になる微量栄養素は、この二酸化炭素の影響を大きく受けることになる。
特に鉄と亜鉛である。
鉄の不足は、貧血になりやすくなり体力低下にも関係する。
亜鉛の不足は、食欲の低下や妊娠中の女性やその赤ちゃんにも影響がある。
植物内の炭素濃度が上がると、逆に窒素やビタミンの濃度は減る。
食べたものをエネルギーに変える働きを持つ、ビタミンBの不足は更に深刻である。
実験研究によると
米と麦を中心に、二酸化炭素の変化による影響を研究。
広さや土壌、降水量などの条件は同じに、栽培場の二酸化炭素のみを変化させる状況で、植物の栄養素がどう変わるのかを研究した。(想定は2050年の大気中の二酸化炭素濃度)
その結果は…。
・タンパク質 ▶ 10%減
・鉄 ▶ 8%減
・亜鉛 ▶ 5%減
一見大きな変化には見えないが、炭水化物を主食とする国や地域では多くの健康問題を生み出す可能性がある。
ビタミンB群は更に深刻。
・ビタミンB1 ▶ 17%減
・ビタミンB2 ▶ 17%減
・ビタミンB5 ▶ 13%減
・パントテン酸 ▶ 13%減
・葉酸 ▶ 30%減
十分な葉酸が得られない妊娠中の女性は、先天性欠損症の赤ちゃんを生むリスクがはるかに高まる。(先天性欠損症または先天性疾患は身体障害、知的障害、発達障害などの障害を生じる。)
ーーーーまとめここまでーーーー
なるほど、大気中の二酸化炭素の濃度が植物に色んな影響があるということですね。
植物の糖質が増えることで、ある意味美味しく感じる側面もあるかもしれませんが、その他の栄養を犠牲にするとなると考えものですね。
栄養が低下する分、質の良いサプリでも見つけることができれば上手く付き合うことができるかもしれませんね。
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