心理学

【ことばの心理術⑤】上司と敵対しないテクニック

心理学

【前回記事】

  

「ひと言」で相手の心をつかむ ことばの心理術 フレーズ辞典

     

この記事では、著書「ひと言」で相手の心をつかむ ことばの心理術 フレーズ辞典から、日常で使える言葉の心理をまとめていきます。

    

主に心理学で使われる用語やその使い方に焦点を当て、ためになったと思ったものを優先的にピックアップしていきます。

    

今回は前回に引き続き、相手に耳を傾けてもらうテクニックについてまとめていきます。

 

前回と違うのは、上司や立場が上な人に対して応用が効く心理的な方法をまとめたという点です。

 

上手く活用すれば、上司を味方につけ、自分の意見が通りやすくなるかもしれません。

 

 

意見を求めて参加させる

近年では、一人のカリスマ的なリーダーよりも、社員一人一人の独創性を発揮できる企業が伸びると言われています。

 

年功序列の体質が強かったり古い体質の組織では、“出る杭は打たれる”ようなことも考えられます。

 

そんな体質の上司がいたとしても、自分の意見が通りやすくなる方法が“意見を求めて参加させる”ことです。

 

「今度の企画をこのように進めようと思うのですがどうでしょうか?」

「〇〇のついての企画をこうしようと考えているのですが、確認してもらってもいいですか?」

 

と目をつけられそうな上司に対して意見を求めることで、上司もあなたから評価されていると感じ、物腰が柔らかになる可能性が高いです。

 

部下にアドバイスを与えることによって、自分も企画作りに参加したような気分になり、考えの後押しをしてくれるようになります。

 

この際、上司からのアドバイスはなるべく受け入れはどうしても合わないと思うものだけやんわり断るのがいい、と本書に書かれています。

 

意見を求めて参加させることは、打たれる杭にならないための工夫になります。

 

 

「お聞きしてよろしいでしょうか?」

現場で働いている若手や現役の社員と、遠くで管理している上司では、上司よりも状況を把握しているという場合がよくあります。

 

上司の指示通りに仕事を進めていると、余計なロスが生じ不要な時間や経費に無駄が出てくることもあります。

 

しかし、その無駄を省こうとして上司に意見しようものなら、「じゃあ、自分でやってみろ」と責任を押し付けられることも……。

 

そんな中で失敗しようものなら、それ見たことかと叱咤されることは容易に想像できます。

 

そんな時に便利なのが、「お聞きしてよろしいでしょうか?」といったように質問形式で物申すことです。

 

「現場でこのようなロスがあって不満が出てますよ。何とかしてください。」

 

と不満や愚痴をあらわにするのではなく、

 

「お聞きしたいのですが、現場でこのようなロスによる不満があります。どうしたらいいでしょうか?」

 

と質問形式で伝えるのです。

 

上司が出した答えが問題解決に近い回答なら、それでOK。

 

上司の答えに納得できない場合は、「それはいいですね、それをもとにしてこのようにしてみてはどうでしょうか?」と、現場の自分から見える解決法を提案することもできるようになるでしょう。

 

いずれにしても上司が一緒になって問題を解決したという感覚が残り、物事が悪い方向に動くことは避けられるようになるでしょう。

 

また、その時に解決できなくても、後に「やはりあの件、現場ではなかなか不満が溜まっているようですね。」と相談するように問いかければ、解決に向けて何かしらのアクションを起こしてくれる可能性もグッと高まります。

 

質問形式をとることは、こちらの意見を通しながらも相手に反対したという印象を残さないので、対立を生みにくい極めて有効なテクニックです。

 

 

「自分で考えてみろ」の対処法

さて、上の二つはこちらの動き次第で上司が考えてくれる場合を想定しています。

 

上司の性格によってはその管理も丸投げする場合もあります。

 

何か報告をした際、「それくらい自分で考えているみろ。」というタイプです。

 

現場の報告をしただけなのになぜか叱られたような気分になってしまう。

 

報告した方としてはモチベーションだだ下がり案件です。

 

部下を育てるためにあえてそういう言葉を選ぶ上司もいますが、極度の面倒くさがりな場合もあります。

  

そんな場合は、「現場で○○のような不満があるのようです。自分的には△△のようにしたらいいと考えているのですがいかがでしょうか?」と提案も含めて相談すると効果的です。

 

上司からしてみれば、手を煩わせないできる部下にもなりますし、自分からしてみれば、問題解決能力を養うきっかけにもなります。

 

上手に上司をコントロールする方法を身につけられれば、より居心地よく物事を進めることができるでしょう。

 

 

まとめ

・意見を求めて参加させることで悪印象を与えない

・質問形式をすることで対立を生まない立ち回りができる

・提案と共に報告することで上司をコントロール

 

今回は心理学的な用語はありませんでしたが、自分の経験も含めて実践したことなどを求めてみました。

 

ポイントは上司と対立するのではなく、共に考える立場に立つこと、話し合いに参加させることです。

 

意外といざという時に味方に立ってくれたり、気の利いたアドバイスがもらえたりすることもあります。

 

話の分からない上司を正面切って論破するのも見てて気持ちがいいかもしれませんが、敵を作らずスマートに立ち回るというのも賢い選択だと思います。

 

以上、立場が上の人をコントロールするコミュニケーションでした。

 

 

【次回記事】

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