経験主義で世界を解き明かす~アリストテレスの哲学~

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の続き…。

 

 

アリストテレスは、声を張るような講義が得意ではなかったと言われています。

 

自らが多数に何度も話すよりは、講義録を残し後で読めるようなやり方も使っていたようです。

 

後にアリストテレス全集としてまとめられ、現在でも残っています。

 

その内容は多岐にわたり、物理学、天文学、気象学、生物学などの自然科学から論理学、倫理学、形而上学、政治学などの哲学に関連する分野を網羅しています。

 

今回はそんなアリストテレスの知識の一部を担う、哲学的な考えについて触れていきたいと思います。

 

 

プラトンとアリストテレス

アリストテレスは20年あまりもの間学び続けたアカデメイアを去ったことは、前に記事にて紹介しました。

 

アカデメイアの学頭が変わるといった大きなきっかけはありましたが、師と仰ぐプラトンが生きている内にです。

 

プラトンは、アリストテレスがアカデメイアを去ったことを嘆いたともいわれています。

 

プラトンの根底にあるのはイデア(永遠不変な概念です)”です。

 

この世界は理を外れたイデアの一部を模倣しているに過ぎないという考え方ですが、

 

アリストテレスはプラトンのこの考えを全面的に肯定していなかったのかもしれません。

 

イデアは直感的で、理はあれど認識できるかと言ったらそうではありません。

 

それに対しアリストテレスは経験論に重きを置いていました。

 

自然界に起こっている出来事や、手では触れられない遠く離れた宇宙で起こっているであろう出来事などを体系的にまとめました。

 

 

アリストテレスの三段論

論理学を体系化にするための例として“三段論法”があります。

 

・p=q

・q=r

・よってp=r

 

というどこかで聞いたことがある証明方法です。

 

彼は、哲学は正確な順序で学ばなければならないと考えていました。

 

最初に学ぶべきは論理学であると主張しました。

 

なぜ論理学なのか…?

 

それは、

「この世界で起こっている事象は、事実が互いに結びついていることを説明してくれるからである。」

と考えていたからです。

 

そのため、論理的に有効な議論である三段論法を発展させていきました。

 

中でも有名な三段論法のひとつが…

 

全ての人間はいずれ死ぬ。
ソクラテスは人間である。
ゆえにソクラテスはいずれ死ぬ。

 

です。

 

 

世界を解き明かしていくアリストテレス

アリストテレスが“万学の祖”と呼ばれる理由は、単に頭が良かったからではなく世の中の疑問を観察し整理していったところあります。

 

動物学においては数百種類い及ぶ動物を観察し、特徴を見つけては分類していきました。

 

土の中にいる生き物の特徴、空を飛ぶ生き物の特徴、水を泳ぐ生き物の特徴…など生物の形には意味があることを解き明かしていきました。

 

中には微生物はゴミから自然発生するなど、現在の生物学とは異なる考えもありましたが、それはそれで面白い考え方ですね。

 

彼が解き明かす世界の理の中で、特にヨーロッパの社会に影響を与えた考えがあります。

 

エンペドクレスが唱えた世界を構成する四元素説(火、空気、水、土)に4つの性質(熱、冷、乾、湿)を加えた考え方です。

 

アリストテレスはこの4つの性質を、人間の性格や世の中のあらゆる出来事に当てはめていきました。

 

ここで彼が良いたかったのは、“物や事象はイデアという不変のものからできるのではなくきちんとした原因がある”ということだと思います。

 

この考えは、アリストテレスが更に発展させる四原因説やギリシャ・ローマ医学の四体液説に関連付けられたり、錬金術から発展する化学の根幹を担う考え方になっていきます。

 

 

「アリストテレスが言っているから正しい!」

ソクラテスは人々の知について思考を巡らし哲学的な考えを生み出しました。

プラトンはその哲学を深く切り込み、問題提起を行いました。

アリストテレスは目に見える現象を考察し、整理していきました。

 

それまで謎が多かった世界の事柄を、次々と解き明かしていったアリストテレス。

 

しかし彼があまりにも論理的に物事を整理し過ぎました。

 

実は間違っていたことがあったとしても、その主張に目を向けられなったり間違っていたこと自体に気付かないなんてこともありました。

 

その典型的な例が“天動説”です。

 

 

宇宙の中心には地球があり、その中心から各惑星が層をつくるように回っている…、宇宙は有限であり真空は存在しない…など、アリストテレスがつくり上げた宇宙観に約2000年もの間とらわれていました。

 

誰もが、

「あのアリストテレスが言っているのだから間違いない。」

と、古代ギリシャ最大の知性と言われた権威に批判すらできない状況になっていたのです。

 

ともあれ、彼の体験主義的な哲学思想とそこから得られた事実たちは、学問として発展していき、西洋哲学や科学の歴史に結び付いていったことは間違いないと言えます。

 

 

以上!アリストテレスについてまとめさせていただきました。

 

ちなみに天動説を否定し、地動説を唱えたガリレオ・ガリレイや真空嫌気説を否定したエヴァンジェリスタ・トリチェリについてのリンクも関連記事にのせてあるので、良ければご覧ください。

 

 

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