石英・水晶としてのケイ素
地殻において、酸素に次いで多く含まれている元素がケイ素です。
ケイ素を含む代表的な鉱物が二酸化ケイ素(SiO2)で代表的なものに石英が挙げられます。
二酸化ケイ素が地中で熱せられて結晶化した石英の仲間が水晶です。
水晶は水にも溶ける性質がありますが、食塩の2000倍も溶けにくいです。
地中で水晶が作られる際には、ほんの少し溶けたケイ素が何千年もの時間をかけて結晶化していきます。
水晶の振動+回路=〇〇
水晶(に限らず結晶)は、電気を流すと1秒間におよそ32,768回振動する性質があります。
不純物やカットの仕方で振動数は変わりますが、人工的に作られた水晶は32,768回振動します。
例えばこれを2で割り続けると、15回割ったところできっかり1になります。
1秒間に32,768回の信号を出す水晶に、信号を15回分2で割る回路を組み合わせると…、1秒で1回の信号に変換することができます。
1秒で1回の信号と言えば…時計ですね。
これがクォーツ(水晶)式時計の仕組みになります。
半導体としてのケイ素
ケイ素は、光り・温度・不純物の量などの条件によって電気を流したり流さなかったりする性質があります。(半導体)
この性質を利用して開発された“半導体集積回路(LSI)”は、現在でもコンピューターの回路として活躍しています。
半導体よりも純度の高いシリコン結晶は、太陽電池のパネルのセルに用いられます。
冷戦時、軍事開発の煽りを受け、ターマンやショックレーらがカリフォルニア北部地域でケイ素(シリコン)を使った半導体メーカーを立ち上げたことで、多くのコンピュータ、エレクトロニクス企業が立ち並ぶようになります。
このことからそこら一帯をシリコンバレーと呼ぶようになりました。
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