【身近な化学②】みんな大好き砂糖の化学

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前回記事

 

この記事では著書「身の回りのありとあらゆるものを化学式で書いてみた」から、興味深かった内容や身の回りの物質の性質を紹介していきます。

  

今回取り上げるテーマは“砂糖”です。

  

  

前回記事では塩の化学式と水の関係についてまとめていきました。

  

塩が水に溶けるのは、塩化ナトリウムと水の電気的な性質によるものということが分かりました。

  

では塩と見た目も使用する場面も似ている砂糖は、化学的にどのような形をしていてどのような性質があるのでしょう。

  

今回はそんな砂糖の化学について触れていきます。

 

  

砂糖=C12H22O11

ナトリウム原子が1つ塩素原子が1つずつくっついたNaCl(塩化ナトリウム)という形で比較的簡単に表すことができました。

 

一方砂糖(ショ糖)炭素原子が12個水素原子が22個酸素原子が11個くっついたC12H22O11(スクロース)と少し複雑な形です。

  

このスクロースグルコース(C6H12O6)フルクトース(C6H12O6)という分子がくっついた形でもあります。

  

化学式は全く同じですが、下の図を見てみると少し形が違うことが分かります。

  

  

それぞれの角には炭素Cが隠れています。(書くとややこしくなるので省略しました。)

  

2つの大きな違いは六角形五角形かという点です。

  

グルコース炭素Cを5個酸素Oを1個使って輪を作っています。

 

フルクトース炭素Cを4個酸素Oを1個使って輪を作っています。

 

元素記号が多くて拒否反応が出そうなので、模式図として以下のように表します。

  

◀グルコース / フルクトース▶

  

ここで一つ重要な用語“水酸基(ヒドロキシ基)”が出てきます。

  

水酸基は以下の図で示した通り、角にくっついた“OH”で表される部分です。

 

  

これも省略して一部分だけ描き、模式図で表しておきます。

  

  

これら2つの物質は形が似ているだけでそれぞれ別の物質です。

 

確か砂糖(スクロース)はこのグルコースとフルクトースがくっついてできた物質でしたよね。

  

もとは別々だった2つの物質は、水酸基があることで結ぶことができます。

  

 

水酸基は水素原子H水酸基OHを失って水分子(H2O)を取り去り、新たな化合物を作る作用があります。(脱水縮合とも言う)

  

今回はグルコースの水酸基とフルクトースの水酸基から水が離脱したパターンですね。

  

こうしてできた化合物がスクロースです。

  

スクロース(ショ糖)

  

スクロースの化学式C12H22O11です。

  

グルコースのC6H12O6とフルクトースのC6H12O6を足したらC12H24O12になりますが、そこからH2Oがなくなるのでスクロースの化学式とピッタリ合いますね!

  

  

身体をより老化させるフルクトース

スクロースが体内に入ると、スクラーゼという酵素によってグルコースとフルクトースに分解されます。

   

グルコースは小腸で吸収されると速やかに血中に送られ、エネルギー源として活躍します。

   

フルクトースも小腸で吸収されると、一定量までは小腸でグルコースに変換されて血中に送られます。

   

しかし老化の要因の一つと考えられている“糖化反応”グルコースの10倍とされています。

 

その高い毒性のために、肝臓はグルコースよりもフルクトースを優先的に処理しようとすることが分かっています。

  

糖尿病や心臓病、アルツハイマー病などの原因ともされているため、大量に摂取するのは好ましくないとされています。

  

フルクトースは別名果糖です。

  

主に果物に含まれる甘味成分でもあります。

  

  

多くの果物はビタミンやミネラルなどを含み、食物繊維があることで体外へのフルクトースの排出が促進されます。

  

果物そのものを食べることはフルクトースの害よりもそれ以外の成分によって良い効果が期待できるため、積極的に摂っていくことが好ましいです。

 

一方、ジュースなどの清涼飲料水などは、主に果糖が成分の中心になるうえ食物繊維などが失われている場合がほとんどです。

  

例え100%のフルーツジュースであってもスムージーなどでない限り、思ったほどの健康効果は期待できないと考えられます。

  

やはり口に入れるならフルーツが良いということですね!

  

 

砂糖漬け

Yana Gorbunova  より

 

前回記事では塩によって水分を吸い微生物の繁殖を抑える&殺菌をする“塩漬け”の話をしました。

  

砂糖の主成分であるスクロースも水を引き付ける特徴を持っています。

  

この原理を使って雑菌の繁殖を抑えるのが“砂糖漬け”です。

  

塩(NaCl)は水(H2O)と電気な力によってばらばらに分解(融解)されます。

  

水H2OにあるHのわずかな+の電気Cl-引き寄せられOのわずかな-の電気Na+が引き寄せられることが原因ですね。

  

砂糖はCl-、Na+のようにイオン化はしませんが、水酸基(OH)があることで似た現象が起こります。

  

水H2Oの原子それぞれに+-のわずかな電気があったように、水酸基OHにも+-のわずかな電気があります。

 

砂糖漬けはそれらの+-同士が引き寄せ合うことで、食べ物から水分を引き出し、雑菌の繁殖を抑えることができるのです。

 

  

まとめ

いかがだったでしょうか砂糖の化学。

  

砂糖(ショ糖)の形から、成分による作用までを紹介しました!

 

普段何気なく口にしている砂糖についてより身近に感じることができるようになったら幸いです。

 

また、同じ食品で同じ保存性のある塩漬けと砂糖漬けを作ろうとすると、砂糖は塩のおよそ6倍必要になります。

  

これはmol質量が関係していると言われています。

  

mol質量が多いほど水分を良く吸い取ると思ってください。

  

下の返還サイトで確認したところ、塩は1molで58.44g分、砂糖は1molで342.3g分となっています。

  

参考:コンバートワールド 

  

340g分の塩と砂糖を用意した場合、塩は340gで約6mol分の質量に。砂糖は約340gでは変わらず約1molの質量になります。

 

つまり塩は砂糖の約6倍のmol質量があるためより少ない量で保存ができることが分かります。

次回記事

 

 

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