教育文学

最も危険な敵、それは自分自身だ。~エミールより~

教育

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この記事では、ジャン・ジャック・ルソーが著した“エミール”から、子育てや生活に役立つような言葉を抜粋して紹介していきます。

     

“子どもは子どもの教育が必要である”と考えたルソーの考えを、1記事に3つずつまとめていきます。

      

またそれらの言葉がこの本の要約にもなるので、よろしければ参考までにどうぞ!

  

ジャン=ジャック・ルソー(1712~1778年)

    

  

「私は彼を教育していたのではない。準備をしていたのだ。」

どうして二十歳のエミールがこんなに従順であり得るのか、あなた方は想像がつかない。

 

どうして十歳の彼が従順であり得たか分からない。

  

その年齢の彼に対して私はどんな手がかりをもっていたか。

  

その手がかりを掴むためには、私は15年の心遣いが必要だったのだ。

   

あの頃は、私は彼を教育していたのではない。

  

教育を受けさせる準備をしていたのだ。

  

  

「最も危険な敵、それは自分自身だ。」

青年に襲いかかってくるあらゆる敵の中で、最も危険な敵、そして遠ざけることのできないただ一人の敵、それは自分自身だ。

 

けがらわしい観念が私達の精神の中に入り込まなかったとしたら、おそらく偽りの欲求は決して私達に感じられなかったに違いない。

  

   

「二十歳を過ぎてからは、禁欲は道徳的な義務になる。」

二十歳になるまで体は成長し、あらゆる物質を必要とする。

  

そのころは、禁欲は自然の秩序にかなったことで、それを守らなければ、たいていの場合、体質をそこなうことになる。

  

  

まとめ

エミールを読んで感じるルソーの教育は、怪我や失敗に対して保護者が事前に対応するのではなく、本人自身が経験をし、考えながら学ぶという経験主義に基づいています。

  

気をつけるべきは、命に係わるような取り返しのつかないことなどほんの一部です。

  

「あれはやって良い」「これは駄目」と鼻から決めつけるのではなく、必要であれば無駄なこともさせることが、その後の人生で無駄を省くきっかけにもなると考えていたようです。

  

2つ目に紹介した言葉「最も危険な敵、それは自分自身だ。」というのも、よく聞く言葉ですね。

  

自分の欲望に勝つと言うことがどれだけ大変なことか……。

  

欲望に負けて食べすぎてしまうし、欲望に負けて必要以上に散財してしまうし、欲望に負けて貴重な時間さえも無駄にしてしまう。

  

何か事を成したいならば、欲望に抗う精神力が必要ということは今も昔も変わらないということですね。

 

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