薬にもなるニトログリセリン~窒素~

科学
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窒素は空気の8割を占める無色透明の気体です。

 

アンモニアや硝酸イオンなどの“無機窒素化合物”は、タンパク質やアミノ酸の構成成分として地上に多く存在しています。

 

植物はこれらを栄養素として吸収し、動物がそれを食べ、死後はまた元に戻るという循環が行われています。

 

窒素は不活性で反応性が低い特徴があります。

 

食品の酸化防止用に充填されたり、マイナス196度ま温度を下げ液化した窒素(液体窒素)として、冷凍保存用にも使われています。 

 

 

窒素の有機化合物であるニトログリセリンは、火薬・爆薬の原料としても有名です。

 

危険な化合物として名の知られたニトログリセリンですが、冠動脈を広げる作用もあることから狭心症の薬としても使われています。

 

今回はこの薬の発見に至る面白いエピソードを紹介します。

 

ニトログリセリン
ニトログリセリンの構造式

 

 

火薬が心臓に良い?

20世紀初頭、ニトログリセリンを扱うイギリスの火薬工場での出来事です。

 

この工場では、毎週月曜になると決まって胸痛を訴える従業員がいました。

 

しかし作業をしているうちに胸痛は収まり、週末の休みの日まで元気に働くことができました。

 

そして休みが明けて月曜日が来ると決まって胸痛を訴える…。

 

一体何が原因なのか……。

 

 

後にこの従業員が狭心症を患っていたことが分かります。

 

はじめは月曜になって火薬を吸い込んだことにより、心臓の血管が収縮したことから胸痛を感じるのではないかと考えました。

 

しかし実際は逆で、火薬の粉塵に含まれるニトログリセリンが皮膚に付着し、冠動脈を広げていたのです。

 

週末の休みの日には火薬に触れることがないので効果が切れ始め、月曜日には持病の狭心症によって心臓が圧迫される…。

 

後にニトログリセリンが狭心症の特効薬になることが判明し、現在でもこの作用を参考にした薬が開発し使われているという経緯があります。

 

この出来事は、休みが明け月曜日が来ると鬱屈とした気分になる“ブルーマンデー症候群”の由来になったと言われています。 

 

 

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