マッドサイエンティスト~ニコラ・テスラ~

歴史
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この記事は前回までにまとめたニコラ・テスラシリーズの番外編の記事です。

  

ここでは、テスラがマッドサイエンティストと呼ばれるにふさわしいエピソードなどをまとめようと思います。

 

世界システム

テスラ
テスラ

共振って…すごい!

交流システムを完成させたテスラは、次に“共振”へ強い興味を抱きます。

  

1888年、ハインリッヒ・ヘルツが電池と感応コイルを用いた実験装置で電磁波の検出に成功。

  

これを機にテスラは高周波(電磁波)の研究に没頭していきました。

  

J・Pモルガン
J・Pモルガン

支援しよう。

ウェスティングハウス同様、テスラの研究に目をつけたJ・Pモルガンは、彼に多額の資金援助を申し出ました。

 

モルガンはテスラの無線通信技術がこれからの時代の先端であることを予測。

  

開発に成功し特許を得ることができれば、世界から莫大な利益を得ることができると考えたのです。

  

 テスラ
テスラ

テスラコイルの完成だ!

資金を得たテスラは、無線“通信”技術に加え無線“送電”技術の研究を開始。

  

彼はこの研究の過程で、“テスラコイル”を完成させます。

  

テスラコイルは、高周波&高電圧の発生が可能な共振変圧器のことです。

  

巻き数の少ない一次コイル極端に巻き数の多い二次コイルがあり、この二つを接近させ一次コイルに交流電流を流すと二次コイルにも電気が流れるという仕組みです。

  

  

このとき巻き数の比によって電圧を調整することが可能であり、更に入力したエネルギーよりも強力なエネルギーが出力できる特徴があります。

  

一般の変圧器はコイルの中に鉄心などが入っていますが、テスラコイルは何も入っていません。

  

共振が複雑に干渉しあって高電圧が発生するとされてるが、いまだ謎が解明されていない原理のひとつです

 

  

 テスラ
テスラ

世界中どこにでも届く送電システムが作れるはずだ。

1905年、テスラコイルJ・Pモルガンの出資によって建設が始まったのが、巨大電波塔ウォーデンクリフタワーです。

  

この塔は、電波による通信、送電の実験を目的として建設されました。

  

ウォーデングリフタワー(別名:テスラタワー)

  

テスラは塔の無線送電技術を使い、電話(電信)写真の転送送電まで行う計画を立てました。

  

彼は地球を、“地球=導体、大気=絶縁層、上層のイオン化層=導体”だと見立て、地球をひとつの大きなコンデンサーであると考えました。

  

松定プレシジョンより

  

地球型コンデンサーに高周波の電流を送り込めば、上層に電磁波が誘導され、この電磁波に情報をのせて送れば、電力などを送ることができると考えたのです。

  

“世界システム”と名付けられたこの壮大な実験は、近距離無線通信すら成功していないこの時代にはまるで神話の神に挑むような話でした。

  

J・Pモルガン
J・Pモルガン

支援をやめよう。

この壮大な研究が進む中、出資者であるJ・Pモルガンが資金援助の打ち切りを発表します。

  

きっかけはテスラが無線通信技術で遅れをとったことにありました。

 

イタリアの通信技師グリエルモ・マルコーニが、当時不可能とされていた無線通信の大西洋横断に成功。

  

モルガンは大型の電波塔を建てて実績の少ないテスラよりも、より小型で実績ある無線通信を発表したマルコーニを選びました。

  

これによってテスラは世界システムの開発が困難になります。

  

彼は研究継続のために多くの支援を募るが、モルガンが見切りをつけたことが決定打となり、研究を続けられるほどの資金を得ることができませんでした。

  

結局テスラは、研究の要であるウォーデンクリフタワーを手放すことになってしまいました。

 

  

テスラのその後

ここからはネットでよく聞く彼に対する脚色やSFチックな話が含まれので、話半分に聞いてもらいたいです。

  

研究費が打ち切られようともテスラは研究を続けました。

   

詳しい研究は明らかになっていませんが、共振を利用して局地的な地震を発生させる兵器の開発や、有名なフィラデルフィア実験反重力装置の研究など実しやかに囁かれています。

  

これら数々の実験が、彼がマッドサイエンティストと呼ばれるきっかけになっています。

  

1943年、86歳にしてこの世を去ったニコラ・テスラ。

  

一生を研究に捧げた天才は、磁束密度の単位として、交流電気の父として、はたまた未だに解明されない研究の対象として今でも根強くその名を世界に刻んでいます。

  

ニコラ・テスラ(1856~1943年)

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