【ギリシャ神話:ヘラクレス編⑪-1】ヘスペリデスのリンゴ

神話
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の続き…。

 

第十一の試練:ヘスペリデスのリンゴ

ヘラクレスに与えられた第十一の試練は、ヘスペリデスの園になる黄金リンゴを入手することでした。

 

・ヘスペリデスの園とは…?

アトラスの娘であるヘスペリデスが黄金のリンゴの木の世話をしているため、そう言われています。

 

リンゴの木はラドンという百の頭を持つ不死の怪物が守っており、誰も木に触ることができません。

ギュスターヴ・モロー作「ヘスペリデスの庭園とヘラクレス」

 

・黄金リンゴとは…?

このリンゴのなる木は、最高神ゼウスがヘラがを正妻に迎える際、原初の神でありおばあちゃんに当たるガイアから送られたものです。

 

その木になる黄金のリンゴを食べた者は、不死の身体を得ることができました。

 

ゼウスは恋の贈り物として、このリンゴを女神達に配って回っていました。

 

このことに腹を立てたヘラが、ゼウスの手が届かないように園ごと隠してしまいました。

フレデリックレイトン作「ヘスペリデスの園」

 

ヘラクレス、プロメテウスを救出する

よりによってヘラクレスを憎むヘラが所有する園のリンゴを取ってこなければならなくなったヘラクレス。

 

神々はヘラの報復に恐れ、園の在り処を教えてくれません。

 

そもそも神々でさえも、ヘスペリデスの園の場所を知らなかったのかもしれません。

 

ヘラクレスは(水の神ネレウスの助言もあり)唯一協力してくれそうな神、プロメテウスの元を訪ねます。

 

・プロメテウスとは…?

ヘラクレスが生まれる3万年前から、エキドナの子である鷹の怪物に肝臓を喰われ続けるという罰を与えられている神です。

 

理由は、ゼウスが所有する火を盗み、人間界に分け与えたからです。

 

人間が火を使うようになったのは、このプロメテウスの火があったからであり、肉を食べるようになったのもゼウスを巧みに騙し、彼が肉を人間に分け与えたからだというストーリーもあります。

ピーテル・パウル・ルーベンス作「苦痛に悶えるプロメテウス」

ヘラクレスがプロメテウスにまとわりつく鷹の怪物を矢で射殺すと、プロメテウスは3万年の苦痛から解放されます。

 

ケイロンの死とプロメテウスの解放

しかし、プロメテウスはまだ自由になることができません。

 

この罰を終わらせるためにはもう一つ条件があり、不死の者が冥界に行けば(すなわち死ねば)罰せられた者は解放されるというもの。

クリスチアン・グリーペンケル作「プロメテウスを解放するヘラクレス」

誰か不死であるが死を望んでいるもの…。

 

「そんな者がこの世にいる者か!」

 

と怒りを覚えたヘラクレスですが、すぐに考えを改めます。

 

「…いや、いる。一人だけ不死でありながら死を望む者が…!」

 

ヘラクレスは、そのある者を連れてきます。

 

それはエリュマントスの猪狩りで、誤ってヒュドラの毒矢を射てしまったケンタウロス族の賢者ケイロンです。

不死でありながらヒュドラの毒に侵され苦しみ続けるケイロンを冥界に送ることで、WinWinな条件でプロメテウスを開放したのです。

 

自由の身になったプロメテウスですが、ヘラクレスの期待に応えることはできませんでした。

 

プロメテウスは、ヘスペリデスの園の場所を知らなかったのです。

 

その代わりに、

 

「西の最果てにいる私の弟なら、リンゴを手に入れる方法を知っているハズだ。」

 

と次なる道を示してくれました。

 

続く…。

次回:プロメテウスの弟

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