歴史経済

覇権国VS新興国~トゥキディデスの罠~

歴史

古代ギリシャの歴史家トゥキディデスは、ギリシャ全土を巻き込んだスパルタVSアテナイの戦いを描いた“戦史”を著しました。

  

先に紹介した大戦争(ペロポネソス戦争)ではアテナイ軍の将軍として戦場に立っていました。

  

アテナイの繁栄や戦争敗北の末スパルタ軍に占領されてしまった状態、さらには20年あまりもの間両国を離れ国同士の動向を観察した経験から、どちらの国に寄らない立場での分析書を書いています。

  

トゥキディデス(紀元前460年頃~紀元前395年)
トゥキディデス(紀元前460年頃~紀元前395年)

 

  

トゥキディデスの罠

アメリカ合衆国の政治学者グレアム・アリソンは、新興国の急激な成長によって覇権国を脅かすようになり戦争の危険性が高くなっている状態を“トゥキディデスの罠”と名付けました。

  

覇権国スパルタに対する新興国アテナイの状態をなぞらえていますね。

  

かつてヨーロッパの覇権を握ったスペインと新興国イギリス然り、20世紀のイギリスとドイツ然り、太平洋戦争時のアメリカと日本然りです。

  

歴史から学ぶとすると、今のアメリカと中国はトゥキディデスの罠にはまっている状態であると言えます。

  

グレアム・アリソン
グレアム・アリソン“Is war between China and the US inevitable?”より

  

参考までに…)

【グレアム・アリソン著:米中戦争前夜】

【グレアム・アリソン著:米中戦争前夜】

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